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住宅ローンはどの金利タイプを選ぶべき?特徴やメリット・デメリットを紹介

お金と住まい
更新日:2024.04.28 / 公開日:2024.03.04

住宅取得の際に利用する方が多い住宅ローン。住宅ローンを選ぶ際には、どこの銀行を利用したらよいか、どんなタイプを選んだらよいかなど、分からないことが多いでしょう。今回は、固定金利と変動金利の特徴やメリット・デメリットを紹介するとともに、どんな人がそれぞれの金利タイプに向いているのかを紹介します。住宅ローンについて悩んでいる方は、ぜひお役立てください。

白い外壁に映える植栽
目次
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住宅ローン
写真②住宅ローン .jpg 71.72 KB

住宅ローンの金利タイプは、大きく変動金利と固定金利の2つの種類にわけられます。自分のライフプランに合う住宅ローンを選択するためには、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
変動金利型は、住宅ローンを借りている期間の中で金利が変わるものです。一般的に金利は半年に1回見直されますが、返済額が見直されるタイミングは返済方式により異なります。元利均等返済の場合は、5年ごとに返済額を見直されることが多く(5年ルール)、さらに金利が見直されても返済額は125%までしか上がらないように設定されていることがほとんどです。元金均等返済の場合は、金利が変更されると返済額も見直されます。
変動型のメリットとデメリットも把握しておきましょう。

メリット

変動金利は、固定金利と比較して契約時の金利が低い傾向があります。金利が低ければ利息が少ないため、返済負担が軽減されます。また借入当初よりもさらに金利が下がれば、住宅ローンの返済額が減る点も大きなメリットでしょう。

デメリット

変動金利のデメリットは、資金計画が立てにくいところです。変動金利の場合は、金利の変動によって返済総額が変わってしまいます。5年ルールや125%ルールといった激変緩和措置があることで、金利が変化しても毎月の返済額は大きく変わりませんが、返済額に占める利息割合は大きくなってしまいます。そのため、元金の返済が進まず、苦しむことになるでしょう。さらに金利が急上昇してしまうと、利息分さえも支払えなくなり、「未払利息」が生じてしまうリスクもあります。返済期間終了時に利息が残っていると、残債は一括で支払わなければいけないため、注意しましょう。
固定金利は、一定期間もしくは全期間金利が変わらないものです。さらに金利が固定される期間により、全期間固定金利型と固定金利選択型とにわかれます。

全期間固定金利型

全期間固定金利型とは、住宅ローンの返済が始まってから完了するまでの期間、ずっと金利が変わらず、毎月返済する金額が変わらないタイプです。

固定金利選択型

固定金利選択型は、金利が変わらない期間を選択できるタイプです。金融機関により選べる期間は異なりますが、2年・3年・5年・10年・20年などの期間を選択できます。選択した期間中は、基本的に金利タイプの変更はできません。期間終了後に再度固定金利を選ぶか、変動金利にするか選択できますが、手続きをしなかった場合は自動的に変動金利に切り替わることがほとんどです。

住宅ローン固定か変動か(固定金利)
写真③住宅ローン固定か変動か(固定金利).jpg 86.71 KB

固定金利のメリットとデメリットは次のとおりです。

メリット

固定金利は、住宅ローンを組んでいる期間内は返済額が変わらないため、金利が大幅に変動した場合でも返済金額が変わりません。そのため資金計画が立てやすい点が大きなメリットになります。例えば子育て世帯の場合は、子どもの養育費やマイカーローンの返済など、さまざまなシーンでお金がかかりますが、固定金利で住宅ローンを組めば資金計画が立てやすくなるでしょう。

さらに金利が上昇したときにも不安を感じる必要がありません。変動金利のように、未払利息が発生するリスクがない点もメリットといえるでしょう。

デメリット

固定金利は、一般的に変動金利よりも金利が高く設定されています。将来的に金利が下がった場合、変動金利と比較して、支払い利息や総返済額が多くなる点がデメリットでしょう。また、住宅ローンの金利が下がった場合でも選択した期間内には金利の見直しができません。そのため、金利が高い時期に契約してしまうと期間終了まで高金利の状態が続いてしまいます。どうしても変更したい場合は、ほかの金融機関の住宅ローンへ借り換えできますが、事務手数料や保証料といった諸費用が発生してしまうので、大きなメリットを得られないかもしれません。

さらに固定金利選択型を選んだ場合は、期間終了後の金利により返済額が変わってしまいます。そのため、契約時に総返済を把握できず、長期的な資金計画は立てられないのもデメリットでしょう。期間終了後に金利がアップしていると、返済額が増える可能性も考えられます。

マイホームと計算機と通帳
写真④マイホームと計算機と通帳.jpg 79.98 KB

それでは、3,000万円を融資してもらう場合、金利タイプによって総返済額にどのような違いが生じるのかシミュレーションしてみました。返済期間35年の元利均等返済で契約、ボーナス支払いはないものとして計算します。なお、変動金利は35年間変わらないと仮定。10年後に変動金利を選択した場合の金利は、当初の金利で計算しています。

変動金利 10年固定金利 10年後は変動金利 全期間固定金利
金利 0.35% 1.02% 1.82%
毎月の返済額 75,838円 84,965円 11年後から78,259円 96,630円
返済総額 31,851,766円 33,673,613円 40,584,287円


金利が変化しなかった場合は、総返済額は変動金利の方が少なくなります。住宅金融支援機構の「民間金融機関の住宅ローン金利推移」によると、変動金利は2009年から変化していませんが、今後どのように金利が変化していくのかは分かりません。金利上昇の可能性も十分に考えられるため、場合によっては返済額が固定金利よりも増える可能性もあるでしょう。

参照元:住宅金融支援機構|民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)

メリットデメリットを比べる女性
写真⑤メリットデメリットを比べる女性.jpg 83.51 KB

メリットやデメリットが分かったものの、どのタイプを選択すればいいのか悩んでしまう方も多いでしょう。ここでは、それぞれの金利タイプがおすすめなのはどんな人なのか紹介します。
住宅金融支援機構が2023年4月に行った「民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、変動型を選んだ人は最も多く、約72%でした。多くの人が選んでいる変動型に向いているのは次のような方です。

借入当初の返済額を抑えたい方

借入当初の金利が固定金利よりも低い傾向にある変動金利では、返済額が抑えられるため、借入当初の返済額を少なく済ませたい方は、変動金利が向いているでしょう。

金利の上昇に対応できる資金力がある方

金利が上昇した際には、借入当初のプランを見直し、返済額を増やす必要が生じますが、返済を継続できるだけの資金が確保できている方は、変動金利に向いているでしょう。

短期の借入を予定している方

変動金利では金利が上昇したときのリスクが大きくなりますが、借入期間が短い場合は、万が一金利が上昇しても大きな影響を受けずに済みます。変動金利を選択しても大きなリスクを負うことはないため、向いているといえるでしょう。なお、借入額が少ない方もメリットが大きいでしょう。
一方で、固定金利タイプが向いているのは以下のような方です。

資金が少ない若い世代

20~30代の方は、長期的な返済期間を設けて住宅ローンを組む傾向にあるため、金利変動のリスクが高い変動型はあまり向いていないでしょう。金利が大幅に上昇したときに対応が困難な可能性がある場合は、固定金利タイプの方がいいかもしれません。

子育て世代

子どもがいる世帯は、学費や習い事など支出が多くなる可能性があります。さらに自家用車の購入やレジャーなどなにかとお金がかかるでしょう。支出が多い方の場合は、支出額に変化のない固定金利が良いでしょう。

10年程度で退職予定の方

現在40代半ば~50歳くらいの方で、あと10年程度で退職を予定している方の場合は、10年程度の金利固定タイプが良いでしょう。10年程度の固定金利型であれば、金利もそれほど高くありません。期間終了後も退職金の具合などで返済方法を選択できます。

参照元:住宅金融支援機構|住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2023年4月調査)】

夜ライトで照らされた美しい外観
写真⑥夜ライトで照らされた美しい外観.jpg 225.8 KB

デザイン性も機能性も高い理想の住宅を提供するR+house。国や長期優良住宅の基準をこえた断熱性能を持つR+houseの家は、長期間快適に過ごせる住宅です。さらに、高性能住宅をできるだけ低価格で提供できるよう、努力しています。R+houseネットワークの工務店では住宅ローンに関する勉強会なども適宜実施。家づくりにおいて気になることがある場合は、ぜひお近くのR+houseネットワークの工務店にご相談ください。

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