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新築住宅は【木造or鉄骨造】どちらを選ぶべき?メリット・デメリットを比較

設備・性能
更新日:2024.05.08 / 公開日:2024.03.04

新築で住宅を建てたいとお考えの際、木造か鉄骨造か迷う方は多いでしょう。一戸建ての場合、修繕を行うことで長く住み続けることができますが、家の構造はそう簡単には変えられません。だからこそ慎重になる住宅の構造選び。この記事では木造住宅と鉄骨住宅のメリット・デメリットや、日本に木造住宅が多い理由を解説します。ぜひ、家づくりの参考にしてみてください。

グレーのソファがアクセントの木目と白のリビング
目次
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建築構造模型
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木造と鉄骨造について、まずはそれぞれの基本知識をご紹介します。
木造住宅とは、家の骨組みとなる柱や梁のほか、壁や床部分などで木材が使用される住宅のことです。そもそも木造は、日本に古くから伝わる伝統的な建築方法。さまざまな工法がありますが、現在は間取りの自由度が高い「木造軸組工法」や、効率的に工事を進められる「2×4(ツーバイフォー)工法」が主流で、施工会社によって採用する工法は異なります。
鉄骨住宅とは、柱や梁に鉄骨が用いられた住宅を指します。似た工法に「鉄筋コンクリート造(RC造)」がありますが、一戸建てで採用されるケースは稀です。また鉄骨造にも「重量鉄骨」と「軽量鉄骨」の2種類があり、住宅には軽量鉄骨を使った「軽量鉄骨ブレース工法」を導入するのが一般的です。この工法は骨組みをボルトで連結するため開口部が作りやすく、設計の自由度も比較的高いのが特徴です。

モノトーンのスタイリッシュなキッチンに天井と階段の木目が映えるダイニングキッチン
写真③長野県_モノトーンのスタイリッシュなキッチンに天井と階段の木目が映えるダイニングキッチン.jpg 206.24 KB

5年ごとに行われる総務省の「住宅・土地統計調査」では、全国の一戸建てのうちおよそ92.5%が木造住宅、残りの7.5%が非木造住宅だというデータが出ました。

また、日本は高温多湿の気候であり、台風や地震といった災害発生率も高い国。木材は鉄や石に比べて吸放湿性にも優れているため、日本の環境に適しているとも言えます。

一方で、木造より鉄骨造のほうが地震に強いと言われているのも事実。しかし住宅における耐震基準は厳格化されており、木造であっても震度6強~7程度の揺れに耐えられなければならないと定められています。

「木造は耐震性が不安」というイメージを持たれがちですが、木造・鉄骨造ともに構造自体の安全性に大きな差はありません。住宅の構造選びの際はこれらを踏まえて、技術やコスト、品質面などを含めて比較することが大切です。

参考元:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査 調査の結果」


住宅のメリットとデメリット 背景が葉っぱ
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木造と鉄骨造の特徴を知って、建てたい家をイメージしてみましょう。まずは木造住宅のメリットとデメリットを紹介します。
木造のメリットは以下の通りです。

断熱性や調湿性が高い

木材は熱を通しにくく、水分を吸収したり放出したりする素材です。そのため木造住宅は夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのが特徴。また、湿度が高く梅雨のある日本では、結露やカビの発生を抑制する効果も期待できます。

地震や火災に強い

木材は軽く、曲げに強い性質があります。地震の際は、建物に伝わる揺れのエネルギーを木材がしなることで逃がし、倒壊などのリスクを減らします。また、住宅の構造に用いるような厚みのある木は燃えにくいという特徴も。意外かもしれませんが、実は木造住宅は自然災害にも強いのです。

コストが抑えやすい

鉄骨に比べ、木材は材料費や工期の短さからコストを抑えやすい傾向があります。しかし施工会社のブランドや木材の種類によっては、木造のほうが高価になるケースもあります。また、安ければいいというわけでもありません。その理由は後述するデメリットで解説します。
木造住宅には魅力的なメリットがたくさんありますが、デメリットも存在します。

技術や材料で品質が左右される

木造住宅はコストが抑えやすいのがメリットですが、極端に安い価格・短い工期で建てる家は要注意です。木造住宅は人の手によって建築され、また自然素材のため材料の品質にもムラがあります。
完成度が職人の持つ技術力に依存するため、価格も相応のものであると理解しておくことが大切です。例えば技術力を示す気密性能は品質が数値化されているものなので確認することをおすすめします。

シロアリ対策をしなければならない

木材が好物のシロアリにとって、木造住宅は最適な住処です。シロアリが発生すると木材が傷み倒壊の恐れも出てくるため、新築時の対策は必須になります。建築基準法で防蟻処理を行う義務は定められていますが、定期的な床下チェックも大切です。

木造では難しい間取りもある

耐震性を確保するために、木造住宅は鉄骨住宅に比べて柱や壁を多く要します。そのため壁いっぱいの窓や、ワンフロアの広いLDKなど希望する間取りの実現が難しい場合も。一方で、木造にはデザインの自由度が高い面もあるため、理想の間取りを叶えられるかどうかは施工会社に相談してみましょう。

メリットとデメリットの天秤で悩むスーツの中年男性のイラスト
写真⑤メリットとデメリットの天秤で悩むスーツの中年男性のイラスト.jpg 35.9 KB

続いて鉄骨住宅のメリットとデメリットを解説します。
まずは鉄骨住宅のメリットを見ていきましょう。

品質が安定している

鉄骨住宅に用いる部品は工場で一律に生産されるため、品質のムラが起きにくいとされています。また施工現場では完成された部品を組み立てるだけなので工期も短く、仕上がりも職人の腕に左右されない点がメリットです。

間取りの選択肢が多い

鉄骨は素材に強度があるため、木造に比べて柱や壁が少なく済むのが特徴です。長さを要する部品を作ることもでき、木造では叶いにくい大開口の間取りなども選択肢に入れられるでしょう。ただし、オーダーメイドのような設計は苦手という一面もあります。

耐震性が高く耐用年数が長い

木造と同様、鉄骨住宅にも十分な耐震性が備わっています。鉄骨は折れにくく丈夫なため、地震による住宅の倒壊リスクが少ないでしょう。また住宅の価値や固定資産税を決める耐用年数は、木造より長いことがほとんどです。
丈夫で長持ちしそうな鉄骨住宅ですが、デメリットもあります。

断熱対策を考慮する必要がある

鉄骨住宅は柱や壁を少なくすることができる半面、断熱性や気密性が劣りやすい特徴があります。断熱対策をしっかり行わなければ、夏は暑く、冬は寒い住宅になる可能性が。高性能な断熱材の使用や、コストをかけた断熱対策も考慮しておきましょう。

建築コストが高い

鉄骨住宅は全体的な建築コストが高く、将来的にリフォームする際も木造より費用がかかります。また土地によりますが、鉄骨住宅は重量があるため地盤補強が必要になることも。この場合建築費とは別に費用が発生するため注意が必要です。

火事やサビに弱い

鉄骨住宅は火が燃え移りにくく耐火建築物に該当するものの、高温には弱いため火事での倒壊リスクは高まります。またサビてしまうと建物の強度が下がるため、サビに強い塗装をしたり、結露を発生させない断熱対策をしたりと、木造と同様に事前の対策が必要です。

住宅について考える家族のイラスト
写真⑥住宅について考える家族のイラスト.jpg 83.64 KB

木造住宅と鉄骨住宅の特徴やメリット・デメリットをお伝えしましたが、結局どちらを選ぶべきか迷われるのではないでしょうか。それぞれの住宅に適している方を解説します。
木造住宅は、耐震性を確保しつつ、エコで断熱性の高い家に住みたい方に適しています。また、コストを抑えて個性を活かせる間取りにしたい方や、地盤の強度に弱点がありそうな方にもおすすめです。
土地が防火地域にあり、耐火建築物にする必要がある方には鉄骨住宅がおすすめです。また、住宅の不動産評価額を大切にしたい方や、狭小地で3階以上の住宅を建てたい方にも向いているでしょう。

外構階段がある窓の少ないすっきりとした外観
写真⑦静岡県_外構階段がある窓の少ないすっきりとした外観.jpg 205.96 KB

木造住宅と鉄骨住宅にはそれぞれの良さがあり、叶えられる間取りも異なります。まずは住宅に求める条件を明確にし、ご自身にぴったりの構造を選びましょう。木造住宅を手掛けるR+houseネットワークの工務店では、耐震性・断熱性・コスパの良さを追求し、高水準のデザインと機能を兼ね備えた住宅を提供しています。木造に魅力を感じた!という方は、ぜひ一度お問い合わせください。

>>おしゃれで高性能な木造の注文住宅はR+houseネットワークにお任せください!
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#高耐震 #高耐久 #長期優良
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