
外部空間の豊かさを取り入れた心地よい住まい。室内空間同士の境界も曖昧に繋がることで、約26坪とは思えない伸びやかな空間構成となっています。広がりを感じられるのは、あらゆるところに "連続性" が設けられているから。土間収納を中心に、リビング・キッチン・洗面・脱衣を配置。扉の少ない便利な回遊動線が、生活のしやすさも叶えてくれました。


建築前は畑だった敷地の記憶から、外構は植栽を多めに自然素材である割栗石を用いたガビオンなどを採用しています。

アッパーライトは植栽を、ダウンライトは壁際を照らす配置とし、光源を隠した落ち着いた照明計画です。

暖かくなると実をつける庭の植栽。
グレーの外観とガビオンに植栽たちの緑がよく映えます。

畑の記憶を繋ぐ庭のポタジェには季節の野菜を。
お子様が見守り、成長を報告してくれるようになりました。

奥行き感のあるポーチは屋内の土間空間の延⾧として、ポタジェや庭への連続する空間として機能しています。

ポーチに面した2つの扉は共に玄関スペースに繋がっています。
用途を限定せず、自由な生活動線を確保。

リビングの窓から様々な方向に緑が見えるよう、植栽計画が行われています。
時間の流れと季節感を感じられる空間です。

作業スペースをアイランドとしたキッチンスペース。
リビング・ダイニングとの連続性を持たせています。

雁行型のLDK空間の対角線は、11mと伸びやかな空間構成になっています。

2階は吹き抜けに面したワンルーム空間。
今は家族の寝室として、将来は間仕切り壁で個室にできるフレキシブルな空間です。

フローリング→モルタル土間→洗い出し土間→外の土と、変容していく素材を愉しむことができます。

昼夜を通して外部との繋がりを感じられる空間。
ライトアップされた植栽の影が、外壁面に美しく揺らめきます。
ルームツアー動画

【ルームツアー】20坪台でも超開放感!土間を活かした神空間の家
基本情報
家族構成
夫妻+お子様1名
階数
2階建て
敷地面積
261㎡ (78.95坪)
延床面積
86.94㎡ (26.29坪)
0.41W/㎡・K
0.19㎠/㎡
設計した建築家の想い
[土地の余白(記憶)とミニマムな暮らし]
計画地は、もともと施主の祖母が畑を耕していた土地で、幼い頃に手伝いをした記憶などがたくさん残っている思い出の場所でもあった。また周囲の士地は70cm~1mほど高く造成されており、南側隣地の植栽は1階の階高近くにまで達していた。今回は土地の記憶(一部の畑及び樹木など)が残っている場所を少しでも多く確保するため、建物の規模をおさえて平屋ではなく2階建ての計画とした。また吹き抜けを介した2階からの採光も、時間を限って1階に落し込み、土間の表情を豊かにした。規模をおさえた建物計画は、土間など1つの場所に複数の用途を兼ねた計画とすることで、全ての要望をクリアするとともにミニマムな暮らしを実現させた。

色々な用途が交錯する土間スペース。時間とともに変化する陰影が、様々な表情をのぞかせる。

半外空間である外土間を設け、内土間から外庭へ緩やかにつながる、ひとつながりの空間を演出。内部に広がりをもたせた。

借景としての南側隣地の植栽、TV、薪ストーブ及び内土間。全方向に対応すべくフレキシブルな空間として計画。

キッチンにたつ作業時間の割合から、作業台側がリビングと対面するように計画した。雁行(がんこう)型の平面は、その対角線の長さからも実際の空間より広く感じさせる。

道路側からの建物ファサード。ガピオンと植栽が、往来する人の視線を集め、その奥の空間のプライバシーを保つ。
この家を建てた工務店

株式会社河合工務店
愛知県一宮市丹陽町九日市場北出
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