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快適な注文住宅は断熱(基礎断熱)がカギ!性能を高める方法を解説

設備・性能
更新日:2024.04.15 / 公開日:2024.01.24

注文住宅を建てる際に、こだわりたいのは間取りやデザインだけではありません。実は、断熱が快適な住み心地を手に入れるカギとなります。今回は、断熱性能を高める方法についての紹介です。断熱といっても工法によってそれぞれメリットやデメリットがあります。家を建てる地域の気候に合わせて、断熱の方法もしっかり検討しましょう。

グレーの吹付の落ち着いた家
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メリットとチョークで書かれた黒板
写真②メリットとチョークで書かれた黒板.jpg 62.11 KB

断熱性が高い家に住むメリットは、室外の温度の影響を受けにくいという点です。そのため、空調のない部屋や廊下などでも温度差が少なくなり、1年中快適な室温を保つことや、ヒートショック現象の防止にもつながります。さらに、断熱性が高いと冷暖房の効きが早くなったり、調整した温度を保ちやすくなったりするので経済的です。そのため、家づくりの際は健康やお財布のためにも、間取りやデザインだけでなく「断熱性能」にこだわりましょう。
断熱性を高めるために欠かせないのが断熱材です。建物の天井や壁などに断熱材を入れると、室外の温度を室内へ伝わりにくくしてくれます。断熱材は、内側に空気の層を作り出して熱を蓄積していく仕組みのため、断熱材が厚いほど高い効果を発揮します。

断熱材として主に使われている素材は「無機繊維系」「発泡プラスチック系」「木質繊維系」「天然素材系」などがあります。それぞれに特徴があるので、性質やコストを考えて選ぶことが大切です。

タイプと書かれたブロック
写真④TYPEと書かれたブロック.jpg 32.93 KB

断熱材は種類だけでなく、工法によってもその効果が変わってきます。さっそく断熱の施工方法の「外張り断熱」と「充填断熱」の違いを見ていきましょう。それぞれのメリット・デメリットも解説します。
外張り断熱では、柱や間柱、梁など躯体と呼ばれる部分の外側に断熱材を施工します。主に使用する断熱材は、ボード状の発泡プラスチック系断熱材です。また木造の場合は外張り断熱、鉄筋コンクリート造の場合は外断熱と呼ぶことが多いです。

メリット・デメリット

外張り断熱を選ぶメリットは、効率よく断熱性能を高められるという点です。家全体を断熱材で包み込んでいるため、気密性が高くなり、建物内外の温度差を小さくすることが容易です。躯体部分に壁体内部結露が発生しにくく、カビやサビなどから建物の劣化を抑制してくれることもメリットです。壁内の柱間に断熱材を充填しない場合は、その空間を配線や配管を通すスペースとして有効活用できます。

懸念点は、ボード状の断熱材が建物の揺れで変形してしまう恐れがあることです。また、断熱材の上から外壁材を固定するため、断熱材はあまり厚みを出せません。厚みを出しすぎてしまうと壁が断熱材の重みに耐えられなくなってしまうことが理由として挙げられます。さらに、断熱材の分、壁が厚くなってしまうため、敷地や間取りに余裕が必要です。
充填断熱は、壁内部の柱や間柱、梁などに囲まれる空間に断熱材を施工する工法です。繊維系の断熱材やボード状の発泡プラスチック系断熱材を用いることが多いです。外断熱に対する表現として、充填断熱のことを内断熱と呼ぶ場合もあります。

メリット・デメリット

充填断熱では、断熱材を入れる場所は柱や梁以外の部分になります。そのため、柱や梁を含む建物全体を覆う外張り断熱よりも施工範囲が狭くなり、コストを抑えられるというメリットがあります。さらに、外壁が外側にふけていくことが無いため、狭小地には向いていると言えるでしょう。
しかし、充填断熱は外張り断熱に比べて気密性の確保が容易ではありません。施工精度が低いと結露が発生しやすく劣化しやすい建物になってしまうことに。施工時のコストは低くても、施工精度も低ければ建物の維持費や冷暖房などの電気代がかさみ、結果的に外張り断熱の方が安くなるかもしれません。
付加断熱とは、外張り断熱と充填断熱の両方を用いる方法です。両方を取り入れることで、断熱層の厚みが増し、断熱性能も高くなります。施工には高い技術力が必要となるので、施工会社はしっかりと選びましょう。

住宅基礎工事
写真⑤住宅基礎工事.jpg 68.82 KB

ここからは、床下の断熱方法についての紹介です。室内を暖かくしても、床が冷たいと底冷えしてしまいます。特徴を理解して、足元から暖かい快適な家づくりに役立てましょう。
床断熱とは、1階の床下に断熱材を敷く方法です。床断熱は基礎断熱よりも使用する断熱材の量が少なくなるため、費用も比較的安く抑えられます。また、床下に換気口を設置するため、風通しが良くなり、シロアリの被害を受けにくくなるのも床断熱のもメリットの1つです。

床断熱のデメリットは、施工がうまくいかないと断熱材と床に隙間ができ、気密性が下がってしまう可能性もあります。
建物の基礎部分に断熱材を施すのが基礎断熱です。床下の空間ごと断熱をする方式のため、床断熱と比べて性能が高くなります。その結果、外気温の影響を受けにくく、省エネにもつながります。さらに、基礎空間にある水道管が凍結しにくくなるのもうれしいポイントです。

一方で、風通しが悪く光の入らない基礎部分はシロアリにとって快適な環境になってしまいます。断熱材で覆われた基礎部分は目視できないので、シロアリによる被害に気付くのが遅れてしまう可能性も。そのため、施工の段階でシロアリ対策を施したり、換気システムを導入したりと手間とコストがかかります。

春夏秋冬の背景画像
写真⑥春夏秋冬の背景画像.jpg 93.6 KB

断熱の施工方法を選ぶ際には、家を建てる地域の気候や気温の特性を知ることも大切です。ここでは、全国の気候や気温の特性についてまとめました。チェックして断熱性能、コストの両面で無駄のない家づくりを目指しましょう。
冬場は、最低気温が-5℃を下回ることもある北海道。気象庁の発表によると、札幌市の2022年平均気温は10.2℃でした。北海道は、海や地形の影響で、地域によって気候特性が異なるのも特徴の1つです。冬には寒気の影響を受け、日本海側では曇りや雪、太平洋側では晴れの日が多い傾向にあります。また、夏は太平洋沿岸部で霧が発生する日も多くなります。

参考元:気象庁「北海道地方の天候の特徴」
参考元:気象庁「過去の気象データ検索 年ごとの値 札幌(石狩地方)」
東海地方では、太平洋側は1年中温暖な気候です。しかし、岐阜県の内陸では冬を中心に気温が低くなります。また、低気圧や台風などの影響で雨が降りやすい地域でもあります。気象庁のデータによると名古屋市の2022年平均気温は16.9℃でした。

参考元:気象庁「東海地方の天候の特徴」
参考元:気象庁「過去の気象データ検索 年ごとの値 名古屋(愛知県)」
冬季には山間部や内陸部を中心に雪が多く、厳しい寒さとなる中国地方。しかし、夏場には晴天が続いて猛暑日、熱帯夜となる日もあります。気象庁のデータを見ると広島市の2022年平均気温は17.1℃でした。

参考元:気象庁「中国地方の天候」
参考元:気象庁「過去の気象データ検索 年ごとの値 広島(広島県)」
高温多湿という特徴を持つ沖縄。梅雨の5~6月と台風の影響を受ける8~9月は雨の多い時期です。気象庁のデータによると、那覇市の2022年平均気温は23.7℃でした。

参考元:気象庁「沖縄の平年の天候」
参考元:気象庁「過去の気象データ検索 年ごとの値 那覇(沖縄県)」

リビングダイニングから階段で続く書斎コーナー
写真①栃木県_リビングダイニングから階段で続く書斎コーナー.jpg 152.57 KB

快適に暮らせる空間づくりのためには、断熱の方法を検討することが大切だとわかりました。断熱は、適切な施工が行われないと気密性が下がり、室内の快適な温度を保てません。そのため、安心できる建設会社や施工業者を見極めることが大切です。予算内でとことんこだわった注文住宅をつくりたいという方は、ぜひR+houseネットワークの工務店へお気軽にご相談ください。予算、快適性、省エネ性、耐久性を追求した高品質な注文住宅づくりをサポートしています。

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