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建築家に学ぶ、良いデザインとは

結婚式を控えたご夫婦とつくる、新鮮さと落ち着きを絶やさない家

今回は結婚という大きな人生の節目と同時期に出来上がった家のご紹介です。
川勝さんが若いご夫婦へと込めた思いは、どのようにデザインに取り込まれているのでしょうか。

結婚式を控えたご夫婦とつくる、新鮮さと落ち着きを絶やさない家 画像1
建築家 川勝崇道

建築家 川勝崇道
Kawakatsu Design

1980年京都生まれ。2004年に山口大学工学部感性デザイン工学科を卒業。
2006~2011年まで横河設計工房に勤務したのち、2012年にKawakatsu Designを設立。
川勝さんは家をデザインする際に、まず「どんな生活をしたいのか」を自由にイメージしていただき、そしてそれを伝えていただくということを大切にされています。色々な制限を設けて考え始めると、最初から範囲が限定されてしまいます。
まず自由にイメージすることで、沢山の可能性が生まれるというのが川勝さんの考えです。
その沢山の可能性の中から一緒にもっとも適したものを探していく、というのが川勝さんのスタイルです。

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ダイニングから見たリビング。吹き抜けでたっぷりの光が差し込む明るいリビングが見えます。ダイニングからリビングへと緩やかに展開するような構成です。

結婚式場のイメージと合わせた白と黒の外観

この家は、数か月後に結婚式を控えているという若いお二人のために設計されました。
家の計画と結婚式の準備が同時に進行されており、結婚式を行う会場の雰囲気と家に求める雰囲気がリンクしていたため、施主と川勝さんの間では最初から色合いなどのイメージを共有することができました。
もちろん会場と住む家は空間の質が違います。そのため川勝さんは、ご夫婦にその会場のどういった部分がどのように気に入っているのかなどを細かくヒアリングし、共有を深めていきました。
外観は白と黒が基調になっています。真っ白な外壁にドアと縁取りの黒というコントラストがすっきりとお洒落な雰囲気を演出してます。結婚式場のイメージと合わせたデザインとなっています。
玄関アプローチ部分の芝生と木のグリーンが白と黒に映え、爽やかさをプラスしています。
川勝さんがご夫婦とヒアリングを重ね、イメージを共有することで生み出された素敵な外観ですね。
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リビング側からダイニングキッチンと縦格子の奥のエントランスを見た様子。
キッチンにはお酒やちょっとした食事ができるカウンターを取り付けました。
エントランスの横にはご主人が祭りで使う手筒花火を置く場所もあります。

シーンが連続して展開する、広がりのある間取り

今回川勝さんは、奥へと進むにつれてシーンが連続して展開されるような計画を考えました。エントランスから入ると縦格子奥にキッチンとダイニングがあり、そこからスキップフロアで一段下がってリビング、そして次に吹き抜けを登る階段を配置し、1階から2階へとシーンが続くような間取りになっています。限られた空間の中だからこそ、広がりのある構成になるよう工夫をしました。
ダイニングは白い壁に木の縦格子とフローリングという、シンプルでナチュラルな雰囲気です。キッチンには簡単な食事やお酒を飲むことができるカウンターを併設しています。ご友人を招いて、軽食やお酒を飲みながら楽しいひと時を過ごすことができそうです。
ダイニングからはくびれて一段下がったところに明るいリビングが見えます。リビングとダイニングを一体化するのではなく少し壁で仕切ることで、場面が変って展開していくような広がりを感じることができます。川勝さんのこだわりが感じられる間取りですね。
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ダイニングから一段下がったリビング。周りがダイニングと同じ高さの床で囲われベンチのようになっています。家族や友人と集まったときにみんながベンチに座りリビングを囲んでいる様子が思い浮かびます。

ベンチで囲まれたリビング

一段下がったリビングは、ダイニングと同じ高さの床で囲まれていて、ベンチのようになっています。リビングには2人掛けのソファを置いていますが、友人を招いたりお子様ができたりなどしたらこのベンチ部分に腰を掛けて皆でくつろぐこともできます。
川勝さんのアイデアが光る素敵な空間です。
明るい色のダイニングのフローリングとはあえて異なる濃い色のタイルカーペットを敷くことで、落ち着きのある雰囲気を演出しています。
吹き抜けになっているので明るい光がたっぷりと届き、夕方まで自然光で十分快適に過ごすことができます。
そして、この明るい吹き抜けを登る階段を配置し、
1階から2階へと立体的に広がっていく構成となっています。
若いご夫婦と将来の家族にとってずっと新鮮さと落ち着きを感じられるような家になって欲しいという川勝さんの思いが込められた、様々な工夫であふれた住宅です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
結婚式を挙げた会場のイメージを取り入れた住宅。川勝さんとご夫婦がヒアリングを重ね、イメージを共有することで作り上げられた素敵な家ですね。皆様の家づくりのお役にたてれば幸いです。

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