旗竿地ってどんな土地のこと?
写真②旗竿地 (1).jpg 82.08 KB旗竿地とは、竿に旗をつけた形をしている土地のことを指します。道路に接する細長い路地と、奥に広がるまとまった敷地があるのが特徴で、路地状敷地などとも呼ばれます。旗竿地は、特に都市部などで多く見られる形状の土地です。
旗竿地は、その特殊な形状から、土地選びの際に避けられることも。しかし、工夫次第で理想のマイホームになる可能性を秘めた土地ともいえます。
旗竿地にはメリットがたくさん!
写真Aメリットにチェックが入ったクリップボードの紙-min.jpg 82.57 KB不利そうなイメージがある旗竿地ですが、実は多くのメリットがあります。旗竿地ならではの特徴・魅力4つをチェックしていきましょう。
相場よりも価格が安い
旗竿地の大きなメリットは、安く手に入れやすいことです。四角形で平らな整形地と、旗竿地を含む変形地では、同じ面積でも価格に違いが出るケースが多いでしょう。土地の価格を安く抑えられれば、予算を建築費に回せます。また、同じ予算で、より広い土地を手に入れられる可能性も高くなるでしょう。
静かな環境を確保できる
静かに暮らしやすいことも、旗竿地のメリットです。旗竿地を選べば、道路から離れた奥まったところに家を建てられます。車や通行人が多く通る道路の近くに家を建てると、騒音に悩まされることも少なくありません。しかし、敷地が道路から離れていれば、静かで暮らしやすく、さらに通行人の目も気になりにくいでしょう。小さな子どもがいる家庭では、道路への飛び出しも気になるものです。しかし、家から道路まで距離がある旗竿地では、子どもが飛び出すリスクを軽減できます。
路地を活用できる
旗竿地の路地部分を活用できることも魅力のひとつです。一般的な形状の土地に家を建てる場合は、まず駐車スペースを確保し、その上で残った敷地に家を建てます。一方で旗竿地は、路地部分を駐車スペースとして活用可能です。車を所有しない場合は、広めの駐輪場として利用することもできるでしょう。
ただし、路地があまりに狭い場合は、うまく活用できないこともあります。必要な路地の幅や奥行については、ある程度の目安があります。後述しますので、確認した上で土地を購入しましょう。
大きな家が実現する可能性も
旗竿地は、大きな家を手に入れられる可能性があります。その土地に建築できる住宅の大きさは、あらかじめ決められています。旗竿地は、路地の面積も算入できるため、奥の敷地面積のみでは建てられない大きさの住宅が実現する可能性があるのです。高さの制限・規制に引っかからなければ、路地面積を算入して3階建ての住宅を建てられるケースもあるでしょう。
旗竿地のデメリットもチェック!
写真Bデメリットにチェックが入ったクリップボードの紙-min.jpg 82.52 KB次にデメリットを見ていきましょう。旗竿地のデメリットは主に3つ。家づくりに活かせるように、それぞれについて分かりやすくまとめました。
無駄なスペースができることがある
路地部分をうまく活用できないケースでは、デッドスペースが生じる可能性があります。例えば、路地の間口幅が狭いと、駐車場として活用しにくいでしょう。その結果、単なる通り道になる可能性も否定できません。
また、車も自転車も所有しない場合は、活用方法に頭を悩ませることもあるでしょう。住宅会社と相談しながら、活用方法を検討する必要があります。
建築費・外構工事費が高くなることも
建築や外構工事にコストがかかる可能性があることも、旗竿地のデメリットです。路地が狭くて重機が敷地内に入れない場合は、職人の作業が増えて建築費が高額になりやすいでしょう。電線・水道管の引き込み工事を要する土地を選んだときは、その費用も必要です。
駐車場やフェンスといった、外構にかかる費用も高くなる傾向にあります。駐車スペースをつくるためにコンクリートを敷く場合、路地が長ければその分費用がかかります。また、隣家との境にフェンスや塀をつくる場合も同様です。路地があるため、同じ広さの整形地よりも外構工事費がかさみやすいでしょう。ただし、隣家との境に最初からフェンスなどが設置されていれば、外構工事費は問題にならない可能性もあります。
>>参考コラム:注文住宅の価格・費用相場は?土地あり・なしでどう変わる? 内訳や予算別の住宅イメージも
日当たりが良くないことが多い
旗竿地は、周囲を建物に囲まれることが少なくありません。そのため、場合によっては、日当たりが良くないこともあるでしょう。日当たりが悪いと、家のなかに湿気が溜まりやすくなります。洗濯物が乾きにくいだけでなく、カビも発生しやすいため、健康に支障を来たす恐れも否定できません。また、冬場に室温がなかなか上がらず、暖房費がかさんでしまう可能性もあります。そのため旗竿地では、日当たりの悪さを見越した設計が必要です。
旗竿地で後悔しない!土地選びのチェックポイント
写真Cチェックポイント-min.jpg 65.26 KB旗竿地を選ぶ際は、3つのポイントに着目することが大切です。後悔しないためにも、ポイントを押さえて納得できる土地選びをしましょう。
路地部分に十分な幅と奥行があるか
旗竿地の購入を検討するなら、路地の幅と奥行のチェックが欠かせません。そもそも、建築基準法には接道義務が定められています。建築物の敷地は、4m以上の幅がある道路に2m以上接しなければならないという決まりです。奥行きなどの条件にもよりますが、旗竿地を選ぶなら基本的に2m以上の間口幅が必要です。ただし、普通自動車なら、一般的に1.7m以上の幅があります。路地の幅がぴったり2mの場合は、駐車スペースとして活用しにくいことも多いでしょう。乗り降りするスペースも考慮すると、少なくとも2.5m、可能なら3m以上の幅が必要です。工事用の重機が入ることも考えて、路地幅が十分にある旗竿地を探すのがおすすめです。
また、車を停めるときは奥行も注意したいポイント。2台停めたい場合は、その分の奥行を確保できる土地を選びましょう。
ほかには、路地に接する道路の幅も調べておきたいポイントです。全面の道路幅が狭い場合は、車を出し入れする際にハンドルを何度も切り返す必要があります。道路幅4.5m以上を目安にして選ぶと、スムーズに駐車しやすいでしょう。
参考元:国土交通省|空家等活用促進区域の設定に係るガイドライン 参考資料参考元:e-GOV 法令検索|建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)
再建築不可の条件がないか
すでに中古住宅が建っている旗竿地を買う場合は、再建築不可の条件がついていないかを必ずチェックしましょう。再建築不可という条件があれば、増築も改築もできません。再建築不可の条件がつく理由として考えられるのは、先述の道路に接する路地の幅です。建築基準法制定前に建てられた住宅は、接道義務の基準を満たしていないことも少なくありません。しかし、建築基準法のある現在は、基本的には2m以上、路地の奥行によってはそれ以上、道路に接していなければ新たな家を建てられないため、注意しましょう。
水道・電気の引き込みがあるか
工事費を考えると、水道・電気の引き込みの有無も重要です。引き込みが必要となれば、工事費も高くなるでしょう。新たに水道を引くケースでは、路地が長くなれば長くなるほど費用が必要です。水道メーターの位置によっても配管の長さが変わるため、敷地の奥側・道路側のどちらにあるのかをチェックしておきましょう。また、道路にある電柱から電線を直接引けないケースでは、私設の支柱を敷地内に設置しなければなりません。
このように、水道・電気の引き込み工事が必要となると、費用の負担も大きくなります。水道・電気の引き込みがない場合は、事前に見積もりを取り、予算的に問題がないかを確認しましょう。
旗竿地に家を建てるときのポイント|うまく活用するコツは?
写真Dアイディアを提案する男性-min.jpg 65.2 KB旗竿地のデメリットを解消するようなプランを立てると、納得のいくマイホームを手に入れられます。旗竿地に家を建てるときのポイントを3つご紹介します。
採光対策を重視する
周囲を住宅に囲まれやすい旗竿地では、日当たりを確保することが大切です。採光を重視したプランなら、旗竿地のデメリットである日当たりの悪さを気にすることなく生活しやすいでしょう。採光対策の例としては、中庭や屋外テラスの設置があります。また、吹き抜けをつくるのもおすすめ。家全体に光が入り、明るくなるでしょう。
ほかには、リビングを2階につくるのもひとつの手です。日中使うことが少ない寝室は、暗くても気にならないことが多いでしょう。しかし、家族全員がくつろぐリビングは、光をしっかり取り込む必要があります。同じ家のなかでも方角や位置により明るさが異なるため、住宅会社と相談しながらプランを練りましょう。
R+houseでは、パッシブデザインを大切にしています。パッシブデザインは、自然の力を活かし、省エネ・快適な生活を実現するデザイン手法です。R+houseの登録建築家は、目に見えない光や空気など、その土地が持つ個性を最大限に活かして設計を行っています。
>>参考コラム:R+houseの注文住宅で採用されるパッシブデザインって何?メリットや事例を紹介
路地を有効に活用する
路地をうまく活用できないと、旗竿地ならではのメリットを活かせない可能性があります。路地を有効活用して、デッドスペースをつくらないようにしましょう。
活用方法は、先述の駐車スペース・駐輪場などのほかにもあります。ガーデニングを楽しめるおしゃれな庭にしたり、子どもが遊ぶスペースにしたり、アイデア次第でさまざまな活用の仕方ができるでしょう。
断熱性を重視する
高性能の家づくりも重要です。例えば窓ひとつでも、選ぶサッシやガラスによって熱の伝わり方が異なります。日当たりが悪くなりやすい家で断熱性能の低いサッシを採用すれば、冬は冷え込んでしまうでしょう。壁や天井などの建材でも同じことがいえます。光熱費を考えても、品質の高い建材を使った高性能住宅を建てるのがおすすめです。
R+houseは、高性能な家づくりにこだわっています。高性能樹脂サッシや、独自の外壁下地材R+パネルを使用し、高い断熱性を確保。一年を通して快適に過ごしながら、光熱費を削減できます。
>>参考コラム:注文住宅を高断熱・高気密にするメリットとは?快適な家づくりを徹底解説!
変形地の活用方法を実際の施工事例から見てみよう!
R+houseの登録建築家は、旗竿地をはじめとする変形地での家づくりを得意としています。そのため、土地の形状・立地からは想像できないような、開放感のあるプランをご提案可能です。ここからは、変形地におけるR+houseの施工事例をご紹介します。
【施工事例1】吹き抜けから光が降り注ぐ家
【施工事例2】ロフトから優しい光が差し込む家
写真④ロフトの高窓から光が差し込むリビング.jpg 114.71 KB北側から優しい光が差し込む、ロフト空間のある住まいです。
ロフトの高窓から勾配天井まで光が届いて、開放感のある明るいリビングになりました。光の差し込みを活かして、ロングカウンターで広がり感を演出しています。
写真⑤リビングの床の一部にガラスを採用したリビング.jpg 121.92 KBリビングの床の一部にガラスを採用したことも、こだわりのポイントです。
リビングの光が、床のガラスを通して下階の玄関にまで差し込むように工夫しています。床のガラスからは、家族が帰宅した気配も感じることができます。
>>施工事例:埼玉県川口市「機能が重なる たくさんの居場所がある家」
【施工事例3】開放感とプライバシーを両立した住まい
写真⑥吹き抜けとスケルトン階段で開放感のあるリビング.jpg 92.28 KB吹き抜けを採用したことで、明るく、そして広く感じられるリビングとなりました。スケルトン階段にしたため、階段下のソファにも光が差し込みます。窓にはプライバシー保護のため、模様のかかったガラスを採用しました。周囲を建物に囲まれることが多い旗竿地でも活かせるアイデアです。
>>施工事例:兵庫県明石市「開放感とプライバシーの両立」
【施工事例4】2階にLDKがある家
旗竿地での家づくりはR+houseネットワークの工務店にお任せください!
無駄なスペースができてしまったり、日当たりが良くなかったりといったデメリットのある旗竿地。しかし、工夫次第でデッドスペースをつくらず、さらに光が差し込む家をつくることはできます。また、重機が入るのに十分な路地幅があるのか、水道・電気の引き込みがあるのかを確認することで、建築費が高くなることも抑えられるでしょう。旗竿地では、採光などを重視した計画が求められます。変形地の住宅設計を得意とする住宅会社を選びましょう。
R+houseネットワークの工務店は、手の届く価格でデザイン性の高い高性能住宅をご提供可能です。周囲を家に囲まれることが多い旗竿地でも、外気温に左右されず快適に過ごせる家を実現できます。独自の仕組みで無駄をカットし、建築費を抑えていることも特徴です。
また、旗竿地をはじめとする変形地を得意としており、土地のデメリットを魅力に変えられるプランをご提案可能です。「旗竿地を検討しているけど納得できるマイホームを手に入れられるのか不安」「後悔のない家づくりがしたい」という方は、R+houseネットワークの工務店に是非お声がけください。R+houseネットワークの工務店で、お客様の理想の家をカタチにしませんか。
>>旗竿地などの土地の特性を活かしたマイホームが建てられる!「R+house」についてはこちら