そもそもオープンクローゼットとは?どんな収納?
写真②指差しポーズをする作業着姿の男性-min.jpg 57.1 KB「オープンクローゼット」とは、扉が付いていない収納スペースを指します。扉がないため、収納している衣類や小物といったアイテムが外側から見えるのが特徴です。
一言でオープンクローゼットといっても、その形式はさまざま。クローゼットの前面以外が壁に囲まれ部屋のようになっている場合もあれば、壁面や天井などにポールのみを配置した簡易的なタイプもあります。棚や引き出しを付けることもあるでしょう。
また、クローゼットの使い方も多岐にわたります。例えば、部屋の壁面を利用して全面を見せるタイプの他、中で作業できるウォークインクローゼット、通り抜けが可能なウォークスルークローゼットなどが一般的です。
オープンクローゼットを取り入れるメリット6選
写真③メリットが優勢のメリットとデメリットの上皿天秤-min-min.jpg 71.08 KB次に、オープンクローゼットをマイホームに取り入れるメリットを見ていきましょう。
衣類や小物を管理しやすい
収納している衣類や小物を一目で見渡せるオープンクローゼット。自分や家族がどのようなアイテムを持っているかわかりやすい点が、メリットの1つです。必要な衣類をパッと出し入れできる手軽さがポイント。
また、手持ちの衣類や小物でコーディネートを考えたり、足りないアイテムの購入を検討したりする際にも役立ちます。
家事が効率アップする
オープンクローゼットでは、衣類を出し入れする際に扉を開閉する必要がありません。洗濯後の衣類の収納など、両手がふさがっている場合にも動作がスムーズになり、家事の効率アップを図れます。
また、ロボット掃除機を利用する際にもメリットがあります。「ロボットが扉に引っかかってしまった」「開いた扉と壁の間が掃除できていない」といったトラブルを防げるでしょう。扉のことを気にせずロボット掃除機を稼働できます。
通気性を確保できる
オープンクローゼットは、扉つきのタイプに比べ通気性が良い傾向があります。衣類にニオイやカビ、湿気を好む害虫が発生するのを防ぐために、クローゼットは定期的な換気を要するのが一般的です。オープンクローゼットは湿気がこもりにくいため、換気の手間をかけずにニオイやカビ、害虫の発生を防げます。
スペースを広く使える
開き戸や折れ戸つきのクローゼットを設置した場合、扉を開閉するためのスペースが必要です。一方、オープンクローゼットでは、扉の開閉部分のスペースを考慮する必要がないため、狭い空間にも設置しやすいメリットがあります。
また、部屋とクローゼットがつながることで、開放的な印象を得られるところもポイントです。クローゼット周辺に家具を置く場合にも、扉の開閉スペースを気にすることなく配置できます。
扉でケガをする心配がない
扉つきのクローゼットには、指を挟んでケガをするリスクがあります。扉が開き戸や折れ戸の場合には、開ける際に周囲に誰かいないか配慮も必要です。
オープンクローゼットには、扉にぶつけたり指を挟んだりといったケガの心配がありません。とくに小さな子どもがいる家庭にとって、大きなメリットいえるでしょう。
建築コストの削減につながる
オープンクローゼットを取り入れるデメリット5選
写真④デメリットが優勢のメリットとデメリットの上皿天秤-min-min-min-min.jpg 78.14 KB家事効率や通気性の良さに加え、コスト削減のメリットもあるオープンクローゼットですが、注意が必要なデメリットもあります。マイホームにオープンクローゼットを取り入れるべきか見極めるために、メリットとデメリットの両方を押さえておきましょう。
生活感が出やすい
オープンクローゼットは、収納している衣類やアイテムが視界に入ることから、生活感がどうしても出やすくなるデメリットがあります。
常に整理整頓しておく必要があり、負担を感じることもあるかもしれません。また、来客時に目に留まらないようにする工夫も必要です。
ホコリが溜まる
オープンクローゼットは内部にホコリが入らないよう遮断できるドアがありません。そのため、とくに人の出入りが多いスペースに設置した場合、衣服や小物にホコリが溜まりやすいでしょう。こまめにホコリを掃除する必要があります。
衣類が日焼けする可能性がある
太陽の光がよく差し込む間取りにオープンクローゼットを設置すると、収納している衣類や小物の日焼けが生じかねません。室内の蛍光灯により、アイテムが色褪せる可能性もあるでしょう。オープンクローゼットを設ける際は、日当たりを考慮して設置場所を考えましょう。
防虫剤が効きにくい
オープンクローゼットでは、防虫剤が効きにくい可能性があります。防虫剤は密閉された空間のほうが、より効果を発揮します。オープンクローゼットでウールやシルクといった虫に弱い素材のアイテムを管理する場合は、とくに注意が必要です。引き出しを設けたり収納ケースを利用したりして、防虫剤の効果が充分発揮できるスペースをつくる工夫を要します。
冷暖房効率が落ちる
寝室やリビングなどにつながるオープンクローゼットをつくった場合、温度を管理する必要のないスペースまで冷暖房が届くことになります。無駄に電気代がかかり、居住スペースにおける冷暖房効率が落ちる可能性があるでしょう。
オープンクローゼットで後悔?5つの対策
写真⑤後悔し悩んでいる男女-min.jpg 71.3 KBオープンクローゼットにはデメリットがありますが、きちんと対策することで、使い勝手が格段に良くなります。ここではオープンクローゼットを選んで後悔しないために、家づくりに取り入れたい対策を紹介しましょう。
クローゼットの配置やデザインにこだわる
来客時や部屋でくつろぐ際など、クローゼットの内部が視界に入らないよう配慮して、施工計画を立てる必要があります。角度や前面の位置を工夫することで、クローゼットの内部が丸見えにならず、生活感が出やすい心配も軽減できるでしょう。さらに、風通しや採光にもこだわって配置することで、活用しやすいオープンクローゼットになります。
加えて、デザイン性もないがしろにできません。オープンクローゼットのデザインは、使い勝手だけでなく、空間の印象も左右します。収納しやすさに加え、カラーや素材にこだわりましょう。
R+houseネットワークの工務店では、建築家と工務店がタッグを組むことで、見た目にも機能性にもこだわったデザインや間取りを提案します。
カーテンやパーテーションをつける
オープンクローゼットにカーテンやパーテーション、ロールスクリーンをつけることには、以下の3つの役割があります。
・目隠し
・日よけ
・間仕切り
オープンクローゼットを来客の目に留まる場所に配置した場合、カーテンやパーテーションが目隠しとして機能します。急な来客時にも慌てずに済むでしょう。
また、日当たりの良い場所にオープンクローゼットを設けた場合、衣類の日焼け対策は欠かせません。カーテンやロールスクリーンで日光をさえぎり、衣類の日焼けを防ぐことが大切です。
さらに、パーテーションやロールスクリーンは、空気の流れを遮断する間仕切りになります。とくに暑さや寒さの厳しい季節に活用し、冷暖房効率の低下を防ぎましょう。
部屋のインテリアにマッチしたアイテムを選べば、おしゃれな雰囲気を演出できます。
衣類にカバーをかけて保管する
衣類の日焼けを防ぐなら、カバーをかけて保管するのも1つの手段です。また、カバーは日焼け防止につながるだけでなく、使用頻度の少ない衣類をホコリから守るメリットもあります。
カバーには素材や機能など、さまざまなタイプがあります。とくに日よけとして選ぶなら、ビニールタイプは避け、不織布製のカバーをチョイスしましょう。ビニールタイプは中の衣類を見やすいことがメリットですが、光を通すため日よけとしては充分な機能を発揮できません。また、不織布タイプは通気性が良いことから、カビの発生リスクも低いでしょう。
なお、防虫効果のあるカバーなら、日光・ホコリ・害虫から衣類を守るのに役立ちます。
床に物を置かない
ホコリが溜まりやすいオープンクローゼットは、いかに小まめに掃除しやすいかが設置するうえで大きなポイントになります。掃除機やワイパーをかけやすくするために、床にはなるべく物を置かないようにしましょう。収納力を減らさないために、ポールを多めに設置したり、ブランコハンガーを利用したりと、複数段に分けて衣類をしまえる工夫を取り入れるのも1つの方法です。
また、床面に収納ボックスなどを置く場合は、キャスターつきのアイテムを選ぶことで、スムーズな掃除につながります。
大まかにスペースを分けて設置する
ファミリークローゼットとして設ける場合、一人ひとりの収納場所を確保しておくことが大切です。家族ごとに収納スペースを設けることで、管理がより手軽になり、衣類や小物が散らかるのを食い止めます。また、持ち主ごとのアイテムがまとまることで、テイストの違いにより雑多な印象になることも防げるでしょう。
ただし、始めから間仕切りで細かく分けた場合、ライフスタイルの変化への対応が難しくなる可能性が懸念されます。夫・妻・子ども用など、ざっくりとスペースを確保するようにしましょう。使用頻度や活躍する季節で収納スペースを分ける方法もあります。
>>参考コラム:注文住宅にはなぜりんご型の間取りが良い?メリットや設計時の注意点を解説
オープンクローゼットでおしゃれ見えを叶える収納のコツ
余白追加ver 写真⑥作業服を着てガッツポーズをする若い男女.jpg 204.44 KB整理整頓に自信のない方は、オープンクローゼットでの収納方法に不安を抱くかもしれません。しかし、見せる収納であるオープンクローゼットは、工夫次第でおしゃれな仕上がりを演出できます。ここからは、オープンクローゼットでおしゃれ見えを叶えるための、収納のコツを見ていきましょう。
「かける」「置く」「しまう」に分類する
衣類を収納する方法は「かける」「置く」「しまう」の3つが基本です。衣類の特徴ごとに、どの収納方法で管理するかを決めましょう。定位置が決まり、アイテムがおしゃれにまとまるだけでなく、衣類が散らかるのも防げます。
アウターやシャツなどは「かける収納」
シワが気になるアウターやシャツの他、ボトムスも「かける収納」がおすすめ。洗濯用のハンガーをクローゼットで使用する種類と統一すれば、乾燥後そのまま収納でき、作業もラクです。
頻繁に使うアイテムは「置く収納」
よく使うアイテムを「置く収納」で管理するのも良いでしょう。ハンガーから衣類を外すことなくサッと取り出せるため、より手軽に必要なアイテムを選べます。
オフシーズンのアイテムは「しまう収納」
すぐに使わない季節のアイテムや人目に触れさせたくない衣類は、引き出しなど「しまう収納」を選びましょう。見せるスペースと隠す部分のバランスを意識することで、おしゃれなオープンクローゼットが叶います。
ハンガーの種類を統一する
ハンガーの色や形にバラつきがあると、それだけで乱雑な印象につながりかねません。ハンガーの種類を統一すると、オープンクローゼットの収納が整った印象になります。
また、同じハンガーを使うことで、衣類の高さや並びが揃います。見た目がスッキリするだけでなく、着たい服を選んだり出し入れしたりといったときにも、作業がラクになるでしょう。
色別に衣類を収納する
衣類を色別に分けて収納するのも、おしゃれ見えのポイントです。とくに、グラデーションを意識すれば、見た目にも美しく、服の量が多い場合にも、スッキリとまとまった印象になります。
また、色別で分けた収納は、コーディネートを組む際にも役立つでしょう。手持ちのアイテムがわかりやすくなるため、似た色やデザインの服を購入してしまう失敗も減るかもしれません。
見せる収納を意識して服をかける方向にこだわる
オープンクローゼットを活かし、デザインを見せたい衣類の前面が正面を向くように収納する方法もあります。その場合、衣類をかけるポールを横方向ではなく、前から奥に向かって設置しましょう。一番前にかけた衣類以外は視界に入りづらくなるため、雑多な印象を防ぐのにも効果的です。おしゃれなアパレルショップのようなクローゼットを目指せます。
衣類を詰め込みすぎない
いくらハンガーや衣類の色味を揃えても、クローゼットにしまうアイテムが多すぎると、乱雑に見えることは避けられません。とくにオープンクローゼットの場合、スッキリとした印象を手に入れるためには、収納スペースにゆとりを持たすことが大切です。スペースの8割ほどに収まる量が理想的。手持ちの衣類が減らせない場合は、オープンクローゼットを設計する段階で、どのくらいの広さが必要か検討しておきましょう。
小物の専用スペースを設ける
オープンクローゼットに衣類以外のアイテムを収納することも多いでしょう。バッグや帽子といった小物は、専用スペースにまとめておくのがおすすめです。収納にまとまりが出て洗練された雰囲気につながるでしょう。
また、アイテムの出し入れが1度で済むため、出かける際の準備や帰宅後の片付けにかかる手間も減らせます。
【施工事例】マイホームに取り入れたいオープンクローゼット10選
最後に、おしゃれなオープンクローゼットをマイホームにとお考えの方へ、R+houseネットワークの工務店が手がけた施工事例を紹介しましょう。
動線にこだわったファミリークローゼットがある住まい
写真⑦動線にこだわったファミリークローゼット.jpg 78.07 KB平屋の家に取り入れたオープンクローゼットです。
家族の衣類がすべて収納できる大容量のクローゼットを、裏動線に配置。来客の目に触れない間取りになっています。
また、寝室やランドリーとつながっているため、家事動線も効率的です。外観や内装に合わせ、クローゼットも白で統一することで、圧迫感を与えない空間になっています。
>>施工事例:熊本県玉名市「のどかな田園風景を臨む 白く美しい箱型の平屋」
洋服好きも納得のおしゃれなオープンクローゼットがポイントの住まい
写真⑧ショップのディスプレイかのようにおしゃれなオープンクローゼット.jpg 67.46 KB「3度の飯より洋服が好き」と語るお施主様も満足の、まるでショップのディスプレイかのようにおしゃれなオープンクローゼットを取り入れました。棚や床をシックな木目調でまとめ、落ち着いた印象の空間になっています。
ポールを上段と下段に設置したり、棚を設けたりといった工夫で、収納力もしっかり確保。
洗練されたデザインに加え、使い心地の良さも追求されたクローゼットです。>>施工事例:長野県小諸市「風景に溶け込むランドマークの家」
余白のあるシンプルなオープンクローゼットがおしゃれな住まい
8人分の衣類が収まるファミリークローゼットが便利な住まい
写真⑩8人分の衣類が収まるファミリークローゼット.jpg 97.86 KB家族8人分の衣類を全て収納できる、大容量のオープンクローゼットを設けました。
クローゼット内には、ポールや棚の他、引き出しも用意。用途に合わせて収納方法を選べるようになっています。またクローゼットの奥には寝室を配置。プライバシーを高めつつ、身支度のしやすさにもつながっています。アクセントになるラウンドミラーもポイントです。
>>施工事例:兵庫県淡路市「中庭と繋がる美術館のような家」
ランドリースペース+オープンクローゼットで家事が完結する住まい
水回りの裏動線を利用したウォークインクローゼットがある住まい
写真⑫水回りの裏動線を利用したウォークインクローゼット.jpg 53.68 KB洗面コーナーからトイレや脱衣所、風呂へと続くスペースの裏動線を利用して設置したオープンクローゼットです。家族以外の人目に触れにくい間取りのため、プライバシーをしっかり守れます。また、水回りに近いことから、利便性にも優れた配置です。
周囲と統一感を持たせた白の壁や仕切りに加え無垢フローリングの床材や棚を採用することで、スッキリしつつもあたたかみを感じられるスペースになっています。
>>施工事例:愛知県安城市「スミキリハウス」
動線を活かしたウォークスルークローゼットで無駄をなくした住まい
写真⑬動線を活かしたウォークスルークローゼット.jpeg 53.17 KB寝室や子ども部屋につながる動線を活かして、ウォークスルータイプのファミリークローゼットを設けました。
廊下部分をオープンクローゼットにすることで、収納スペースと周囲の部屋の広さを充分に確保しています。また、クローゼットの上側に棚、その下にポールを設置することで、整理整頓しやすいメリハリのあるクローゼットになっています。
>>施工事例:千葉県千葉市「桜の見える中庭のある家」
機能性を追求した廊下のように長いオープンクローゼットが特徴の住まい
写真⑭廊下のように長いオープンクローゼット.jpg 61.47 KB無駄を省いて機能性を追求することをモットーとしたコンパクトな住まいに、長い廊下を挟むようオープンクローゼットを設置。移動スペースの両サイドにアイテムをしまえるため、文句なしの収納力を誇ります。
また、片側に棚、反対側にポールと引き出しを分けて設置することで、統一感のある見た目になっているのもポイントです。>>施工事例:徳島県徳島市「小さく豊かに暮らす」
玄関からつながる大容量ウォークスルークローゼットがある住まい
写真⑮玄関からつながる大容量ウォークスルークローゼット.jpeg 80.74 KB玄関に2つの動線を設け、そのうち1つがシュークローゼットおよび大容量のファミリークローゼットになっています。ウォークスルータイプのオープンクローゼットのため、玄関から収納スペースを経由して、他の部屋にアクセスできるのがポイント。
また、玄関とシュークローゼット、ファミリークローゼットと廊下を兼用することで、無駄のない間取りになっています。>>施工事例:千葉県千葉市「中庭と共に暮らす家」
壁面を利用してファミリークローゼットを設けた住まい
写真⑯壁面を利用したファミリークローゼット.jpeg 55.83 KB玄関から続く土間に面したシュークローゼットの裏側に、壁面を利用したファミリークローゼットをつくりました。裏動線上にあるため、オープンになりすぎない配置です。また、子ども部屋やホール、寝室といった他の居住スペースとのつながりを感じられる空間でもあります。
1階の収納は、ファミリークローゼットのみ。収納を1つにまとめることで、各部屋に広いスペースを確保できました。>>施工事例:千葉県我孫子市「くぐり庭のある家」
オープンクローゼットにこだわるならR+houseネットワークの工務店へ
家事の効率アップやスペースの有効活用、コスト削減などにつながるメリットが魅力のオープンクローゼット。マイホームに取り入れる際は、衣類の傷みやすさや冷暖房の効率ダウンを考慮した対策が欠かせません。適した設置場所を見極めたり、カーテンやパーテンションなどをつけたりといった工夫を取り入れましょう。収納方法やデザインにこだわることで、オープンクローゼットがおしゃれな雰囲気を演出するスペースになります。
R+houseネットワークの工務店では、デザイン性はもちろん、オリジナルのR+パネルを用いることで断熱性・気密性・耐震性にも優れた家づくりが可能です。独自のルールで建築コストを抑え、理想の住まいを予算に合わせて提案します。おしゃれで機能的なオープンクローゼットのあるマイホームをお考えの方は、R+houseネットワークの工務店にお声がけください。
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