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札幌市は水害被害を受けやすい?注文住宅を建てる際には土地選びと耐震性が重要

更新日 2025.02.25 / 公開日 2024.12.11
#高耐震 #マイホーム #新築 #一戸建て #注文住宅

札幌市は、過去の自然災害で水害被害を受けたことがあります。しかし、札幌市は大きな市のため、どのエリアが危険か分からない方も多いでしょう。そこで今回は、札幌市の地形の特徴を踏まえてハザードマップを参考にしながら、自然災害の可能性が高い危険なエリアをピックアップ。それを考慮したうえで注文住宅を建てるのにおすすめのエリアもまとめました。是非最後までチェックしてください。

切り込みが特徴の玄関
目次
田舎と都会の街並風景
写真②田舎と都会の街並風景.jpg 63.02 KB
札幌市は石狩平野の南西部にある、総面積がおよそ1,120㎢という大きな市です。面積が広いため10個の区に分けられています。それぞれの区の特徴は以下の通りです。

エリア       地形          特徴
中央区 扇状地 時計台や大通公園などの観光スポットが多く、中心部は基盤の目のように規則正しく区切られている
北区 平坦 JR札幌駅がある区域で、複数の河川が流れている
東区 平坦 平坦な地形を生かして農業が盛んに行われている地域
西区 丘陵地 手稲山をはじめ多くの山々があり、全体の2/3が丘陵地帯
南区 丘陵地 札幌市の60%を占める大きな区域で、ハイキングやスキーなどのアクティビティが有名なエリア
白石区 平坦 住宅街や飲食店が多いエリアで、交流や物流の拠点とされている
厚別区 平野・丘陵地 農業や酪農が行われていたが、現在は札幌市のベッドタウンとして人気のエリア
豊平区 平坦 札幌ドームがあることで有名なエリア。バスや地下鉄などの交通の便が発達している
清田区 丘陵地・山地 公園や山々が多く広がる自然豊かな地域。千歳方面へのアクセスが良好
手稲区 扇状地・山地 手稲山が西側にあり、海にもアクセスしやすい自然豊かなエリア。


札幌市では、それぞれの区によって地形や特徴はバラバラです。これらの情報を基に、住みやすさを考慮したエリア選びをしましょう。

参考元:札幌市|第2章 札幌市の概要
住宅そばの河の水が越水しているところ
写真③住宅そばの河の水が越水しているところ.jpg 51.72 KB
近年札幌で起きた水害被害は、2000年7月25日の低気圧による河川氾濫です。床下浸水6戸、床上浸水1戸、道路冠水2か所と多くの住民に被害をもたらしました。しかし、その後札幌市に大きな水害被害等はないため、住みやすい地域と言ってもいいでしょう。

参考元:札幌市|水害
札幌市から発表されているハザードマップを参考に、自然災害のリスクを見ていきましょう。札幌市の区ごとにマップが作られているので、それぞれ比較してみました。
ハザードマップ
写真④ハザードマップ.jpg 78.62 KB
札幌市で洪水リスクが高いエリアは「中央区」「北区」「白石区」「手稲区」の4つの区です。上記の区には琴似川や新川、望月寒川などの河川があり、大雨の影響などで氾濫した場合、近くに住んでいる方は被害を受けることもあるでしょう。一方で、残りの6の区は区域内に大きな川がないため、水害被害は少ないと考えられます。さらに、高台エリアである「豊平区」「清田区」「南区」「西区」であれば、より水害リスクを減らせます。
また、札幌市は海に面していない市のため、津波の被害を受ける可能性は低いです。しかし、札幌市の中でも海に近い手稲区の北側は津波の影響で浸水する可能性があります。

洪水が起こりやすいエリア(川) 中央区(琴似川)、北区(新川)、手稲区(新川)、白石区(望月寒川)
洪水が起こりにくいエリア 東区、厚別区、豊平区、清田区、南区、西区


参考元:札幌市|浸水ハザードマップ
参考元:札幌市|津波浸水想定区域
各区の連合町内会が発表しているハザードマップをもとに土砂災害リスクの高いエリアを見ていきましょう。まず危険なエリアとして挙げられるのが「中央区」です。中央区は扇状地のため、土砂崩れが起きた際に区内まで土石流が流れ込んでくる可能性があります。また、山地や丘陵地も土砂災害が起きやすいエリアです。区内の場所によっても災害のリスクはかわってくるので、土地を選ぶ際にはハザードマップを確認しましょう。

土砂災害が起こりやすいエリア 中央区、南区、西区、手稲区、清田区
土砂災害が起こりにくいエリア 厚別区、豊平区、北区、東区、白石区


参考元:札幌市|土砂災害警戒区域等
地震で被害にあう家と地割れ
写真⑤地震で被害にあう家と地割れ.jpg 70.46 KB
幌市に大きな被害をもたらす可能性のある地震は5つあります。予想されている最大震度とともに紹介します。

・西札幌背斜に関連する断層(M6.7)
・月寒背斜に関連する断層(M7.2)
・野幌丘陵断層帯(M7.5)
・石狩低地東縁断層帯(M7.9)
・苫小牧沖(M7.5)

西札幌背斜に関連する断層と月寒背斜に関連する断層は札幌市にあり、震源となった場合には、エリア全体で震度5弱以上の揺れが観測される恐れがあります。震度7と予想されている地域もあるため、地震への備えが必要不可欠です。しかし、本州などに比べると活断層が少ないため、地震の頻度は比較的抑えられています。
地震に強い家を作るためには、地盤改良を行うほか、耐震性を高める家づくりをする必要があります。

参考元:札幌市|地震防災マップ

>>参考コラム:耐震とは?快適な暮らしに必要な耐震の知識|メリット・デメリットも解説
液状化現象とは、地震が起きた後に地盤が緩み液体状になることです。これにより、比重の小さいマンホールは水の浮力で浮いたり、比重が大きい建物は地面に沈んだりします。特に木造住宅は液状化の影響を受けやすいため、注意が必要です。
液状化現象は、埋立地や河川のそばの地域、低地などで起こりやすい傾向にあります。そのため、清田区や手稲区などの山地では液状化現象の発生する可能性が低くなります。

液状化現象が起こりやすいエリア 北区、東区、白石区、厚別区
液状化現象が起こりにくいエリア 中央区、豊平区、清田区、南区、西区、手稲区


参考元:札幌市|地震防災マップ
札幌市のハザードマップを参考に、自然災害のリスクが高い地域を紹介しました。表で確認していきましょう。リスクが高いエリアを×、低いエリアを○で示しています。

エリア 洪水  土砂災害 地震  液状化現象
中央区 × × ×
北区 × × ×
東区 × ×
西区 × ×
南区 × ×
白石区 × × ×
厚別区 × ×
豊平区 ×
清田区 × ×
手稲区 × × ×


○の数で見てみると豊平区が多く、自然災害のリスクが低い地域であるということが分かります。そのため、札幌市で災害リスクを避けて家を建てるのであれば豊平区がおすすめです。豊平区には札幌ドームがあり、交通の便が良い特徴も。住みやすさで見ても人気のエリアです。

参考元:札幌市|浸水ハザードマップ
参考元:札幌市|土砂災害警戒区域等
参考元:札幌市|地震防災マップ

>>参考コラム:【注文住宅の耐震関連情報】地震災害が生じやすい場所の特徴とは?
災害発生後の証明書発行
写真⑥災害発生後の証明書発行.jpg 66.03 KB
札幌市で住宅を建てて自然災害の被害に遭った場合には、何か保証を受けられるのでしょうか?まずは国の補償制度から紹介します。国の支援金には2種類あります。

・住宅の被害程度に応じて支給される支援金【基礎支援金】
(全壊:100万円/大規模半壊:50万円)
・住宅の再建方法に応じて支給される支援金【加算支援金】
(建築・購入:200万円/補修:100万円/賃借:50万円)

合計で最大300万円まで支給されます。次に札幌市の補償制度を紹介します。

・被災者生活再建支援金
(住宅が全壊または大規模半壊した被災者に37.5万円~100万円の支援金
さらに住宅の購入や建築をした場合には加算支援金として37.5万円~200万円支給される)
・宅地の補修工事に関する費用の貸付
(災害により被災宅地危険度判定で危険判定を受けた住宅に住んでいる方に最大100万円を貸付)

災害後も生活ができるように、国と札幌市が支援してくれます。

参考元:内閣府  防災情報のページ |公的支援制度について
参考元:札幌市|生活支援ガイド
ここでは、水害から住まいを守るために抑えておきたいポイントを紹介します。土地選びの際は、水害が起きにくい高台エリアを選びましょう。家の基礎という面では、地盤を高くすることが重要です。盛土をして地面から床までの高さを作ることで、浸水しにくくなります。その場合には、地盤沈下しないよう十分に固めましょう。そして、外壁の防水性を高めることでも浸水リスクを軽減できます。

>>参考コラム:注文住宅でできる水害対策は?ハザードマップの見方や高リスクな場所も紹介
落ち着いたダウンライトのリビングと階段
写真⑦静岡県_落ち着いたダウンライトのリビングと階段.jpg 397.99 KB
札幌市の地形の特徴や、区ごとに水害などの災害リスクを紹介してきました。札幌市のハザードマップは市役所などで配布されていますので、土地選びの際には詳しくチェックしましょう。
また、札幌市で地震が起きた場合には、どの区も住宅への影響が大きいということが分かりました。R+houseネットワークの工務店では、最高等級である耐震等級3を標準仕様としており、家づくりから地震への備えが可能です。札幌市で自然災害に強い家づくりをしたい方は、お気軽にR+houseネットワークの工務店までご相談ください。

>>札幌市で安心して暮らせる、R+houseネットワークの高性能住宅について詳しくはこちら
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