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建築家に学ぶ、良いデザインとは

アクセント壁紙を使った光の演出

今回は、住宅地の中で街並みを彩ることも考慮された住宅のご紹介です。
敷地の特性を活かした庄野さんのデザインを見ていきましょう。

アクセント壁紙を使った光の演出 画像1
建築家 庄野 健太郎

建築家 庄野 健太郎
庄野健太郎建築設計事務所_s.k.a.o.

1971年神奈川県生まれ。1995年武蔵工業大学工学部建築学科卒業し、1997年に同大学の大学院建築学専攻科修了。
いくつかの建築事務所を経た後、2003年に一級建築士事務所庄野健太郎建築設計事務所設立。
住宅の設計とは、床・壁・天井を配置して分割することですが、庄野さんはそれと同時に開口を設けてつながりを創り出すことを大切にしています。この「つながり」を使いこなすことによって快適な空間が生まれ、心地よく生活ができるとお考えです。

アクセント壁紙を使った光の演出 画像2

住宅の顔である東側全面道路から見た外観。
常にきれいな立面として見えるように配置されています。

四周の外壁がきれいに見えるようにデザインされた家

程よい密度感の住宅地にあるこの敷地は、南北に細長い形で、東側は道路、西側は隣家の庭に面しています。
この「目立つ場所」というのが、土地選定の決め手でした。そこで庄野さんは、住宅を周囲の建物と距離を取って配置し、四周の外壁がきれいに見えるように計画しました。
敷地南側はご主人のテニス練習場になる庭に、北側はアプローチと駐車スペースになっています。
細長い土地の中央に箱型の住宅が置いてあり、上から見ると大きな箱を小さな箱でくり抜いたようなデザインです。
北側は車が入ると外観が少し隠れますが、この家の顔となる東側全面道路側は常にきれいな立面として見えるようになっています。
他の建物との距離を離すことで、家が建ち並ぶ住宅地の中で埋もれることなく目を引くように工夫されています。
アクセント壁紙を使った光の演出 画像3

南側のテラス窓と吹き抜けの窓からの光で明るく開放的なLDK。
キッチンには棚を取り付け見せる収納に。

見せる収納を楽しむLDK

中に入ると1階はセミパブリックスペース、2階はプライベートスペースになっており、それらを階段と吹抜けで縦に繋げたオープンな間取りです。
様々な場所に抜けを感じさせる大小の窓がリズミカルに配置されています。家の四方が建物と隣接していないため、様々な方向から明るい光が差し込むようになっています。
1階のLDKは、構造上必要な壁に棚を取り付けて見せる収納にしました。
オープンキッチンの収納棚にお気に入りのものや調味料を置けば、おしゃれなカフェ風の雰囲気になります。
住まい手のセンスが際立つ空間です。
アクセント壁紙を使った光の演出 画像4

階段横の赤い壁紙。全面道路側の窓の奥からこの壁紙が見え、
外観のアクセントになっています。

アイストップとなる真っ赤な壁紙

今回の住宅デザインの一番のポイントとなっているのは、階段横の赤い壁紙です。
階段は東全面道路側に配置されており、その上部に大きなFIX窓を設けています。
この家の顔である東側立面は、この窓とくり抜かれた木仕上げのポーチ、そして窓の奥から真っ赤な壁紙が見えるようになっています。スタイリッシュさとプライバシーの確保を両立させた立面構成です。
階段上部の窓からの光で白い壁もうっすらと赤く染められ、1階のリビングや2階のフリースペースに赤い光が漏れ出てくるという空間演出です。
庄野さんのセンスが光るデザインですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。シンプルながらも、家の配置や壁紙と窓から差し込む光による演出が個性を放つデザインですね。
皆さまのお家づくりの参考になれば幸いです。

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