建築家に学ぶ、良いデザインとは

スカイテラスと秘密基地のある家

せめぎあう敷地条件をクリアしながら、想定外の面白さを生み出した三島さんのデザインを見ていきましょう。

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建築家三島 史子

建築家 三島 史子
タイムズ・アンド・デザインオフィス

1972年香川県生まれ。2016年にタイムズ・アンド・デザインオフィスを設立。
使いやすくて、カッコいい家を創ることが使命、住む人がワクワクする空間がきっとその家の魅力と考え、
そしていつまでも愛される家を・・・と願って三島さんは設計をしています。

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プライベートな屋上の庭、スカイテラス。

プライベートな屋上の庭、スカイテラス

今回の敷地は、東と西に3階建てが建ち、南側には擁壁を造らないといけないという条例があるなどせめぎ合う条件の敷地をどう使うかがポイントとなりました。
外観正面からは、スカイテラスがあることを感じさせず、スカイテラスでは隣家や道路からの視線を気にすることなく外を楽しむことができるようなプライベートな空間になっています。
食事をしたり、夜風を楽しんだり、ペントハウスの窓から室内を覗くのも楽しそうですね。

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2階のLDKは、スカイテラスからおりてくる柔らかな光を感じ取ることができます。

スカイテラスからおりてくる
柔らかな光に包まれる2階のLDK

スカイテラスが欲しいというお施主様の要望をふまえ、三島さんは「2階リビング」にしたほうが使いやすくて広いリビングができると想定しました。
階段周りに吹抜けを絡ませることで1階の玄関までスカイテラスからの光を感じられるようになっていたり、
キッチンから吹き抜けを通して家族の帰宅の気配を感じられたりするようなプランになったのは、想定内で想定外の発見でした。キッチンの隣には収納重視の奥様の書斎もあるので、家事が効率的にこなせそうですね。

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秘密の書斎。室内窓は玄関の吹抜けにもつながっています。

秘密の書斎。こだわりがつまった特別な空間です

ご主人の要望だった書斎。扉を閉めれば書斎がどこにあるか分からない秘密の書斎です。
三島さんは、浮遊感のある書斎ってどんな気分だろう?などと考えながらまとめていきました。
LDKに面した小上がりの和室からさらに小上がりになった場所に入り口があり、中は床を彫り込んで座れるようになっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。厳しい敷地条件をものともせず、スカイテラスがもたらす楽しさと心地よさがつまった住宅でしたね。
皆様のお家づくりの参考になれば幸いです。

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