NewsLetter vol.63 “非日常性” と“回遊性”
ニュースレター
R+houseネットワークの施工事例から、今回は囲み庭のある家をご紹介します。
古くからの民家と田畑が点在する農村地域で、お隣のご実家と寄り添いながら、家族独自の生活を展開できるように、南東側の庭を囲むようにリビングとエントランス土間を配置しました。パティオのような囲み庭へアプローチから足を踏み入れると、そこはプライバシーの確保された広々とした明るい空間が広がっています。
囲みつつ開くということと、三角屋根の外観という事をコンセプト通りにカタチとして反映した。
囲みつつ開くということと、三角屋根の外観という事をコンセプト通りにカタチとして反映した。
家型というカタチにこだわって中庭兼エントランスエリアも家型の開口で囲む形に。
「食事しながらテレビは見ません!」というご家族のご希望、カフェのように食事や会話の時間を大切にできるテーブルを囲む形のダイニングヌック。
リビングから中庭をみたところ。シンボルツリーは大きくなり、子どもたちが木のまわりで遊んでくれているそうです!
リビングから中庭をみたところ。シンボルツリーは大きくなり、子どもたちが木のまわりで遊んでくれているそうです!
個室とLDK空間の真ん中を大きなファミリークローゼットとしてぐるぐる回遊できる動線計画に。
住まい手の立場に立った、
心地良い暮らしを送るための「うつわ」づくりを心がけています。
1978年 富山県生まれ
2001年 日本大学生産工学部建築工学科居住デザインコース 卒業
2001-2005年 小林盛設計事務所
2005年~ ナカタヒロヨスタジオ富山スタジオ設立
2012年~ ナカタヒロヨスタジオ長野アトリエ開設
2019年~ 一級建築士事務所ナカタヒロヨスタジオとして長野に移転
2025年よりFM長野clap!「中田啓予の暮らしのスケッチ」に出演中!
受賞歴
2021 R+houseデザインコンテスト優秀賞 「中庸の家」
2022 長野県事務所協会建築賞 「土間の家」
2025 長野県信州の木建築賞「台地に暮らす家」
2025 R+houseデザインコンテスト審査員特別賞 「囲み庭のある家」
趣味:茶道・華道・ゴルフ・キャンプ・ワイン・JAZZ
R+house登録建築家、波々伯部 人士先生におススメ “ケンチク”を聞いてみました。
2002年、新婚旅行で訪れたロンドンの「テート・モダン」。重厚なレンガ造りの発電所を美術館に再生させた姿に、私は心を奪われました。古い素材を活かし大胆に新しいデザインを融合させる。その調和に感動し、帰国後その哲学を取り入れ設計したマンションでグッドデザイン賞をいただくことができました。
増築を経た「テート・モダン」の現在は、さらに進化しています。レンガの「透かし積み」の隙間からは、木漏れ日のような光が館内に降り注ぐそうです。家づくりも素材や光の採り方ひとつで空間は劇的に変わります。この「歴史と現代の対話」を私は、これからも一軒一軒の設計に込めていきたい。そんな思いを抱きながら、「テート・モダン」の進化したレンガの壁に会いに行きたいと思っています。
Architect:ヘルツォーク&ド・ムーロン
Location:イギリス ロンドン
「タービン・ホール」は、旧発電所の武骨な鉄骨構造と、シャープなガラスの現代的なギャラリー。新旧のデザインが見事に融合しています。
「タービン・ホール」は、旧発電所の武骨な鉄骨構造と、シャープなガラスの現代的なギャラリー。新旧のデザインが見事に融合しています。
「ブラヴァトニク・ビルディング」は、レンガを織物のように透かし積みにし、増築した新館。
大切なことは、土地の持つ特性を読み解き、それぞれの生活スタイルに合わせた
使いやすい動線を計画し、それを合理的な構造で「空間」にする事だと思います。
そして、この「空間」に適切に吟味された素材を与えることで、
ご家族が心地よく楽しく過ごせる「家」になります。
一緒に「家」を創る事が、私の何よりの楽しみです。
1972年 兵庫県生まれ
1995年 近畿大学理工学部建築学科卒業
1995年~ スタジオ・ヴェラーティ
1998年~ 設計組織アモルフ
2001年 一級建築士事務所アールタイプ 設立
趣味 読書(主にミステリー)、飲み歩き(クラフトビール)、
バスケットボール、スケッチ
音楽(jazz アート・ブレイキー、デューク・エリントン)
料理(スパイスカレー)
R+house登録建築家、伊藤 憲吾先生におススメ “ライフ”を聞いてみました。
私の数少ない趣味の一つにボクシング観戦があります。高校時代にボクシング部に所属していたこともあり、今でも追いかけています。先日、東京ドームで行われた井上尚弥VS 中谷潤人戦を観戦しました。ファンの間で「伝説の日」と呼ばれるほどの大興行です。1990年、東京ドームで初めて行われたボクシング興行はヘビー級のマイク・タイソン戦でした。世界的イベントを日本で開催できることを示した歴史的な試合です。あれから30年以上が過ぎ、世界中が注目する試合を、日本人同士、しかも軽量級で実現している。その場に立ち会えたことに感動しました。
建築は人間の造る最大の物です。
その為に、複雑多岐にわたる人・物・情報に関わりながら造られていきます。
建築とは、非常に難解な物です。難しい建築を、一般の方、社会、そして建築業界に対しても、分かりやすく伝わりやすい事にしていくのが、建築家の仕事なのだと考えています。
「難しいモノこそ、簡単なコトに見せる。」を信念として、日々建築に向かっています。
1976年 大分県大分市生まれ
1995年 大分県立鶴崎工業高等学校建築科 卒業
1995年 株式会社辻設計 在籍
2003年 大分市内設計事務所 在籍
2009年 伊藤憲吾建築設計事務所 設立
受賞歴
ニチハサイディングデザインアワード2023 グランプリ(たなか邸)
ウッドデザイン賞2024 受賞(VALO)
グッドデザイン賞2024 受賞(Ángel nini)
おおいた木の良さを生かした建築賞2025 最優秀賞(Ángel nini)
趣味:ボクシング観戦、漫画読書家(年間購読数は1000冊超)、猫派
R+house編集部から家づくりに関するコラムをお届けします。
家づくりは、これから始まる楽しい暮らしや家族とつくる思い出を想像するだけで心が弾みますよね。今回は、子どもにとって「家」がどんな場所になるかを少し考えてみたいと思います。有名な海洋生物学者レイチェル・カーソン氏は、著書の中で、自然の神秘さや不思議さに感動する感性「センス・オブ・ワンダー」が、大人になっても大切な力になると教えてくれています。確かに、子どもの頃の体験や思い出は、今の自分に繋がる、大切な糧となっている気がします。
最近、3歳の息子が散歩中に「おななー!」(注:お花が咲いてる!)と歓喜し、どんぐりや松ぼっくり、いい感じの木の棒などを探しに、ずんずん突き進んでいきます。その素直な好奇心に私も嬉しくなったり、自分でも忘れていた感覚にハッとさせられたりします。きっと、たくさんの体験を通じて、子どもたちの世界はどんどん広がり深まっていくのだろうなと。
写真(左):tatsuya noaki
写真(右):takuya yamauchi
私の家には大切な椅子が一つあります。それは、学生時代に木工の演習で製作したハンス・J・ウェグナーのピーターズチェアのレプリカ。卒業以来もう30 年近く、その間何度か住まいも変わりましたがいつも部屋の一角にはこの椅子がありました。こども用なので小さくて座れないけれど、ある時はぬいぐるみの椅子に、またある時はお気に入りの額を飾ったり花台になったりと、その可愛らしいフォルムが表情を変えながらもそこにいるだけで、私の部屋という感じがするのです。
もう一つ生活に欠かせない椅子がダイニングチェア。家ではワークチェアも兼ねており、いちばん座る時間の長いものだからこそお気に入りを見つけたいのですが、なかなか決めきれず今に至っています。在宅ワークで一日中座っていることも多く、この数年で座面のクッションがペタンコになってしまいました。
住まいが変わっても長い間大切に使い続けられる家具はどれも素材が生きています。そしてその家具が自分らしい部屋を演出してくれる大事なアイテムに育っていくのもまた楽しみの一つ。そんな椅子を、じっくり見つけられたらと思っています。今注目しているのはペーパーコードの座面の椅子です。クッションがつぶれてしまうこともなく、座るほどに体になじみ経年変化を楽しめる椅子。いまは自分で編めるものもあるようなので、学生時代を思い出し手作りしてみるのも楽しいかもしれません。