*インタビュアー:長田/R+houseネットワークサイト編集部
長田:マイホーム検討中の方の中には、「金利が上がりすぎて、毎月の返済が苦しくなるのでは?」「もう少し様子を見て、また金利が下がるのを待った方がいいの?」といった疑問を持つ方がいると思います。今の金利状況って「上がりすぎ」なのでしょうか?ズバリ、今、家を買っても本当に大丈夫ですか?
山本先生:そこ、皆さんすごく不安になるところですよね。実は僕が昔、初めて家を買った時の金利なんて今聞いたらひっくり返る数字ですよ(笑)。その歴史も交えて、分かりやすく紐解いていきましょうか。
長田:よろしくお願いします!
山本先生:結論から言うと、決して「上がりすぎ」というわけではありませんし、過度に怖がる必要はないと思いますよ。 これまで長期間にわたって「ゼロ金利」という状況が続いていました。 でも、世界中を見渡してみると、これまでの日本の金利状況があまりにも異常だったんですよ。今はそれが、少しずつ「普通」に戻ってきている段階だと言えますね。
ChatGPT Image 2026年8月26日 15_56_07.png 1013.57 KB長田:なるほど、「異常」から「普通」に戻りつつあると…。でも、これまでずっと0%〜1%台などの金利に慣れてしまっているので、どうしても「金利が高い!」と感じてしまいます…。そもそも、なぜ今までが「異常」だったんですか?
山本先生:実は日本の場合は、バブル崩壊後の不況もあって、1990年代の終わり頃からいち早く「ゼロ金利」という異例の対策を始めていたんです。それに加えて、過去20年ほどの間にはリーマンショックやコロナ禍といった世界的な危機が立て続けに起きましたよね。そこで経済を支えるために、日本だけでなく欧米など世界中が無理やりにでも金利をゼロやマイナスにしてお金を回そうとした、いわば「世界的な緊急事態」だったんですよ。
でも最近になって、コロナからの回復や急激な物価高(インフレ)が世界中で起きました。そのインフレを抑え込むため、欧米をはじめ日本もついに緊急対応を終えて、これまでの「金利ゼロが当たり前」だった異例の時代が終わり、本来の姿へ戻ったわけです。
ChatGPT Image 2026年8月26日 14_17_38.png 938.3 KB長田:なるほど!最近まで私たちが目にしてきた金利は、危機に対する「世界的な緊急対応」だったんですね。そういう世界の大きな流れの中での金利上昇だと聞くと納得ですが、とはいえ数字を見るとドキッとしてしまう方も多いのではないでしょうか。
山本先生:そうですよね。でも、過去の金利の流れを知ると、見方がガラッと変わると思いますよ。 例えば私が20代の若い頃に初めて家を買った時の話をしましょうか。当時、一番安いと言われていた「住宅金融公庫(※現在の「住宅金融支援機構」)」でローンを組んだんですが、その時の金利はなんと「5.5%」でした。しかも25年のローンでね。
ChatGPT Image 2026年8月26日 15_04_40.png 910.11 KB長田:5.5%ですか!?今の相場からは到底信じられない数字ですね…。
山本先生:驚くのはまだ早いですよ(笑) 。当時、普通の民間銀行に行って固定金利で借りようとすると、「8.2%」ぐらいだからね。今では考えられない数字ですよね。だから、昔の基準から見ると、今の金利水準がいかに恵まれているか、ということが分かると思います。
ChatGPT Image 2026年8月26日 15_12_25.png 920.51 KB長田:それに比べたら、今の金利上昇なんてまだまだなのですね。でも、昔は金利が高かった分、お給料も右肩上がりで、貯金に利息がたくさんついた時代だったのではないですか?
山本先生:そうそう。例えば1980年代後半なんかは、「郵便局に10年預けておけば、お金が倍になる」なんて言われていた時代だったからね。今はタンス預金と同じで、預けてもほとんど増えないので、単純に「昔の金利と今の金利」だけを比較することはできません。
ただ、世界の金利の動きと比べてみても、日本の最近までの金利がいかに特殊な状況かということです。今後、日本も少しでも世界の標準に近づいていくことを考えると、今の金利が「高すぎる」ということはないんじゃないかな。
長田:なるほど。世界的に見ても、歴史的に見ても、金利はまだまだ低い水準なんですね。「待てばまた昔みたいなゼロ金利に戻るかも…」と期待してしまう方もいると思うのですが。
山本先生:これからの世界の流れを考えると、他に類を見ないようなあの「ゼロ金利」にまた戻るかというと、現時点ではその可能性は高くないと考える専門家が多いですね。私としてもまったく予想はつきませんけどね!
長田:でもゼロ金利に戻るのを待つのは現実的ではなさそうですね。では、これからマイホームを検討する人は、この金利上昇とどう向き合っていけばいいのでしょうか?
山本先生:むやみに不安がるのではなく、賢く立ち回ることが大切です。 例えば、日銀が政策金利を上げたからといって、民間の住宅ローン金利がそれに完全連動して全く同じように上がるわけではありません。銀行も貸し出しの競争がありますからね。給与振り込みの口座に指定したり、すでにその銀行に口座を持っていたりすると、金利が安くなる仕組みも用意されています。
ChatGPT Image 2026年8月26日 15_24_22.png 923.88 KBそれに、親御さんからの資金援助を受けられる場合の非課税枠の活用など、色々なやり方があります。このあたりはとても複雑なので、住宅会社や金融機関、ファイナンシャル・プランナーなどに相談してみるとよいでしょう。
長田:そうですね、その際はぜひ、近隣のR+houseネットワークの工務店へお気軽にお声がけください!
今回は歴史的な背景や世界の状況を知ることで、すごく冷静に今の状況を見つめ直すことができました。貴重なお話をありがとうございました!
■ご回答いただいた専門家の先生
ChatGPT Image 2026年8月4日 12_50_32.png 1.08 MB山本 嘉人 先生 |Yamamoto Yoshito ◇プロフィール幅広い実務知識に基づいて構築した戦略的情報システムを住宅営業に取り入れ、顧客の抱える諸問題を解決しながら成約に持ち込む複眼的なコンサルティングには定評があり、その活躍は多数の専門誌や 新聞などに記事として取り上げられている。開発したFPソフトは大手住宅メーカーを始め全国の工務店、不動産会社、生命保険会社、金融機関等に採用されている。また、独自のリスクマネジメント手法を 駆使したマイホームセミナーや、中高年層を対象とした相続不動産セミナーは全国で好評を博している。◇ 講演実績東京電力、日本生命、あいおい損保、住宅金融支援機構、 金融広報委員会(日銀)、JA 他
◇ 制作・著作
住宅・不動産・相続に関する著者や論文、コラムなど多数あり
◇ 資格ほか
1級ファイナンシャルプランナー、CFP、公認不動産コンサルティングマスター、社会保険労務士、行政書士、2級建築士、宅地建物取引士 他