賢い家づくり勉強会 講師のブログ

これからの家づくりで知っておきたい「2つの値」(東京都 2017.10.22)

こんにちは。講師の福澤です。
本日は東京都国分寺市に会社を構えます株式会社リガード様が開催され「賢い家づくり勉強会」にお招きいただきました。
大型台風接近中とあってあいにくの雨模様でしたが、雨の中、8組14名の方々にご参加いただきました。

これからの家づくりで知っておきたい「2つの値」 画像1

これからの家づくりで不可欠なこと、断熱性能

本日のお越しになった方々からは休憩中そして終了後にも多くの質問をいただきました。今回はその中で質問の多かった「断熱」に関して話をしたいと思います。

現在日本で一番使用されている断熱材はグラスウールという材料です。多くの住宅会社が採用しているわけですが、その理由は「安いから」、これに尽きると思います。

先に言っておきますと、私個人としてはグラスウールの使用をお勧めしていません。

断熱というのは、例えば家の外が寒い日に暖房でせっかく温めた室温がすぐに下がらないようなことで、その程度を示す「性能」があります。

少し専門的になりますが断熱の性能を示すのに、UA値(外皮平均熱貫流率)という値があります。2020年から始まる省エネ性能基準の適合義務化(義務化というのは、この値をクリアしていないと建築ができないということです)で、このUA値を一定程度以下の値にすることが必須となります。その値は場所によって違うのですが、例えば東京を含む本州の多くの地域ではUA値0.87以下と示されています。

UA値というのは、断熱材に熱の行き来を妨げる性能が高い材料を使えば良い数値になるルールを元に算出されます。しかし、その材料を使って施工した際の精度、つまりちゃんと断熱材を入れたかまでは問われていません。

先ほど日本で一番使われていると書いたグラスウールは、隙間なく断熱を施すことが難しい材料でもあります。そういうことから、私はお勧めしていないのです。

これからの家づくりで知っておきたい「2つの値」 画像2

断熱だけではない、もう一つの重要な性能は「気密」

もう一つこれからの家づくりで必須の性能があります。それは隙間を小さくする、気密という性能です。気密の性能が低いと室内の空気がきちんと出入りできずに、湿気やほこりなどがこもり住み心地が悪くなります。

隙間を小さくする施工がきちんとされることで、断熱欠損による結露発生の予防や室内の換気もスムーズとなります。

先ほどのUA値と同じように、家の隙間を測る指標があります。C値(隙間相当面積)と言います。このC値も小さいほど性能が高いという値です。

UA値を良い数字にするには費用が上昇しますが、C値を良い数値にしても一般的に費用は変わりませんので、UA値は当然としてC値も1.0以下を守って施工してくれる工務店さんに建築を依頼したいですね。

今日はここまで。

次回は11月5日に新潟県燕市に会社を構えます株式会社丸山組様が開催される「賢い家づくり勉強会」で講師を努めます。

講師:福澤

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