建築家のアイデア
CASE 07
夢が叶った「回」の家

Fさま/家族構成:ご夫婦

建築家:木内浩司
- 埼玉県熊谷市
- 敷地面積:300.25㎡ (90.82坪)
- 延べ床面積:99.37㎡ (30.05坪)
建築家に伝えたこと
家を建てるにあたって、Fさんにはどうしても叶えたい夢がありました。それは、家のメインとなるリビングの床レベルを一段下げた、ダウンフロアリビングにしたい!ということ。R+houseの前に検討していた住宅会社に相談すると、床暖房の関係でリビングは下げられないという答えが返ってきました。その後、R+houseで建築家と家を建てることに決めたFさんご夫妻。果たして、Fさんのこの夢を建築家はどのようなプランで叶えたのでしょうか。
ご家族の条件!
- 1ダウンフロアリビング
- 2リビングが見渡せるキッチン
- 3生活感を感じさせないシンプルな家
建築家のアイデア

お施主様の想いをカタチに
私は、お施主様のご要望には必ず何か「理由」があると思っているので、1つのご要望に対していろんな角度から質問やお話をし、自分なりにちゃんとその「理由」を見出してからプランニングするようにしています。それは「誰かが何かを見て、その通りにやればいいだけのプラン」にしたくないからです。
また、お施主様と会話をしていると「その先の要望」にたどり着くこともあります。
Fさんとのヒアリングでは、ダウンフロアリビングへの熱い想いを聞きました。Fさんがどうしてダウンフロアリビングにしたいと思っていらっしゃるのか、普段の生活の仕方などをお伺いすることで、潜在的な理由を探り出せるよう意識しました。

お話をうかがっていくうちに、Fさんは高校の先生で、バスケットボール部で教えていることを知りました。また、背が高いFさんには、R+house標準の天井高2.4mではちょっと低く感じるかもしれない、リビングを下げると、天井高がとれてちょうどいいのではないかと考えました。完成したら、部活の生徒たちを家に呼びたいというFさん。バスケ部なら背が高い子たちが多いだろう…そこで、ダウンフロアリビングを中心に人が集まる「回」という漢字に似たダイアグラム(記号)がひらめきました!大きなダウンフロアリビングを中心にして、生徒たちが大勢来た時には、30㎝下がった床が大きな椅子の代わりになる空間がいいんじゃないかと。30㎝の高低差は、下がった床に座るとちょうど肘がかけられる高さになります。この時点では、まだ間取りは一切考えていませんでしたが、ここからイメージを膨らませていきました。
建築家住宅の完成!

来客が多いFさん邸。あえて敷地の奥に誘うようにつくった玄関へのアプローチが、訪れる人に期待感を抱かせます。

なんといってもこの家の一番のポイントは、部屋の中央にある広々としたダウンフロアリビング。このリビングを中心に、キッチン、水廻り、各居室を回遊できる開放的な間取りとなっています。リビングから見ると床レベルが30㎝高くなっているキッチンからは、奥様のご要望通り、リビング・ダイニングが見渡せます。大勢のお客様を招いた際も、皆がリビングでくつろぐ様子を見ながらお料理の準備ができそうです。
また、R+houseに決める前は、床暖房のためにダウンフロアのリビングはできないと言われたFさん。実際に床暖房なしで過ごしたFさんからは「高気密・高断熱のR+houseではエアコンがよく効きます。スイッチを入れるとすぐに、冬は暖かく夏は涼しくなるので、床暖房なしでも全く問題はないですね。」というお話も!



建築家住宅に住んでみて

ご主人様:「ダウンフロアリビングを希望はしていましたが、まさかこんなど真ん中にくるとは思っておらず、最初に見た時には驚きました!予想を超えるカッコよさでした!結果的には、このど真ん中のリビングがすごくよかった。今でもリビングが一番お気に入りの場所で、家にいる時はほとんどここにいます。「リビングがすべて」と言ってもいいくらい。扉がなく開放的な空間ですが、一段低くなっていることでリビングとしてちゃんと区別されているのがいいですね。」
奥様:「圧迫感が全然ないところが気に入っています。」
ご主人様:「入居して4年目になりますが、住めば住むほどこの家の良さを実感します。訪れたお客様たちが、この家のいいと思ったところを私たちに伝えてくれるんですが、その度に新しい発見があり、またこの家を好きになります。」
建築家の木内さんは、今回のFさん邸のプランを「デザインとしてやりたかったのではなく、お施主様の話をよく聞いた結果としてできたもの」と言います。R+house建築家との出会いで、Fさんの「夢が120%叶った家」が実現しました。