データからみる!家を建てるタイミングは?
写真②図面の上で話し合う人 .jpg 46.46 KBまずは、全国のデータをもとに家を建てるタイミングについて、さまざまな平均値をみてみましょう。今回は国土交通省住宅局の「住宅市場動向調査」を参考にして、注文住宅を建てた人の平均年齢や世帯年収などをチェックします。
【注文住宅を建てる人】平均年齢は?
調査結果によると、2023年度に新築の注文住宅を建てた人の平均年齢と割合は下記のとおりです。
<2023年度調査結果>
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平均年齢 |
30歳未満 |
30代 |
40代 |
50代 |
60代以上 |
世帯主の年齢 |
42.1歳 |
11.7% |
42.1% |
22.8% |
8.4% |
14.2% |
注文住宅(新築)を建てた世帯主の平均年齢は、42.1歳という結果になりました。割合として最も多いのが「30代」で42.1%、次いで「40代」で22.8%でした。
また、同調査における世帯主の平均年齢について、過去3年間(2020~2022年度)の結果も参照してみると、下記のとおりに推移しています。
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注文住宅(新築) 世帯主の平均年齢 |
2023年 |
42.1歳 |
2022年 |
41.1歳 |
2021年 |
40.9歳 |
2020年 |
40.4歳 |
新築の注文住宅を建てる世帯主の平均年齢は、3年前(2020年度)と比較して1.7歳上昇していることわかりました。世帯主の年齢層は、徐々に上昇し続けている状況です。
【注文住宅を建てる人】平均世帯年収は?
全国において、2023年度に注文住宅を建てた世帯の平均年収と、その割合は下記のとおりです。
<2023年度調査結果>
平均世帯年収 |
400万未満 |
400~600万円未満 |
600~800万円未満 |
800~1,000万円未満 |
1,000~1,200万円未満 |
1,200~1,500万円未満 |
1,500~2,000万円未満 |
2,000万円以上 |
915万円 |
9.6% |
19.1% |
22.2% |
17.4% |
9.0% |
6.4% |
5.3% |
6.2% |
2023年度に建てられた注文住宅(新築)の世帯主の平均年収は、915万円という結果になりました。割合としては、最も多いのが「600万円以上800万円未満」で22.2%、次いで「400万円以上600万円未満」で19.1%でした。
また、同調査における世帯年収について、過去3年間(2020年度~2022年度)の結果も参照すると、下記のとおりに推移しています。
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注文住宅(全国) 世帯の平均年収 |
2023年 |
915万円 |
2022年 |
801万円 |
2021年 |
779万円 |
2020年 |
738万円 |
注文住宅を建てる世帯の平均年収は、3年前(2020年度)と比較して177万円も上昇しています。世帯の平均年収の推移は、上昇し続けていることがわかりました。
なお、注文住宅を建てる2023年度の世帯の平均年収を三大都市圏に絞ってみると989万円となりました。首都圏地域に注文住宅を建てる方は、全国平均よりも74万円も高い世帯年収であることがわかります。
※三大都市圏の定義…首都圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)中京圏(岐阜県、愛知県、三重県)近畿圏(京都府、大阪府、兵庫県)
参考元:国土交通省 住宅局|令和5年度住宅市場動向調査報告書参考元:国土交通省 住宅局|令和4年度住宅市場動向調査報告書参考元:国土交通省 住宅局|令和3年度住宅市場動向調査報告書参考元:国土交通省 住宅局|令和2年度住宅市場動向調査報告書
家を建てるタイミングを考えるポイント3つ
写真③吹き出しのボードにポイントPOINTの単語.jpg 93.99 KB家を建てるタイミングにはいろいろありますが、ここではマイホームを建てるタイミングを考えるポイントを3つご紹介します。
【1】ライフイベントで考える
家を建てるタイミングを、ライフイベントの変化によって決断する方も少なくありません。とくに、自身の結婚・子どもの誕生など、家族構成が変化するタイミングで「家を建てよう」と考える方が多くなっています。下記のようなライフイベントがマイホームを建てるきっかけになることが多いようです。
・結婚
・妊娠、子どもの誕生
・子どもの成長、進学
・昇進、昇格
・転職、転勤
・親の介護
・在宅勤務の開始などちなみに国土交通省の調査結果によると、マイホーム購入時の平均居住人数として最も多い居住人数は「3人」で31.2%です。次いで、「2人」(25.9%)、「4人」(25.4%)という結果となっています。
以上の結果から、マイホームを建てたときの家族構成としては「夫婦+子ども1人」の家族構成が多く、次いで「夫婦2人」「夫婦+子ども2人」のケースが多いと推測されます。参考元:国土交通省 住宅局|令和5年度住宅市場動向調査報告書
【2】住宅ローンの返済計画から考える
写真④住宅ローン.jpg 71.72 KB家を建てるときに多くの方が利用することになる、住宅ローン。
国土交通省の調査結果によると、2023年度に新築で注文住宅を取得した世帯の79.5%が住宅ローンを利用しています。そのため、住宅ローンの返済計画の見通しが立ったときに、家を建てることを決める方も多くなっています。下記のようなタイミングで「マイホームを建てよう」と決意する方が多いようです。
・注文住宅を建てるのに十分な頭金が貯まった
・住宅ローンの完済時期が定年退職前になる見通しが立った
・年収が上がって、住宅ローン返済の見通しが立ったなどなかには「早めに住宅ローンを組み始めて、長期間で返済したい」という方もいます。住宅ローンを組んでいる期間が長くなることで、賃貸に住む期間が短くなり家賃出費がなくなるなどのメリットがあるためです。
参考までに、2023年度新築の注文住宅における住宅ローンの返済期間は、平均32.7年となっており、住宅ローン返済期間が30年を超えている方が多くなっています。なお、2023年度に注文住宅を建てた方の年間ローン返済額は、平均155.2万円というデータが出ています。
参考元:国土交通省 住宅局|令和5年度住宅市場動向調査報告書>>参考コラム:注文住宅を建てるときに資金計画は必要?重要性と計画の立て方を解説
【3】世の中の流れで考える
その他にも、世の中の流れを見ながら家を建てるタイミングを決定する方も多くいます。たとえば、家を建てるきっかけとして下記のような出来事が挙げられます。
・住宅ローンの金利変動
・家を建てたい土地における地価推移
土地価格は、社会の経済状況やその街の都市開発、交通網の発達により変動するものです。予測することはなかなか難しいですが、家を建てたいエリアにおける地価チェックは土地相場を把握するためにも重要でしょう。
・住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の活用
「住宅ローン控除が活用できるから」という理由でマイホームを建てる方も少なくありません。1972年から始まった住宅ローン控除は、制度・税制改革によって内容が変わっています。住宅ローン控除の恩恵を受けるためには、制度の内容や条件をしっかりと把握しておくことが大切です。認定住宅に該当する場合はより多くの控除が受けられます。家を建てる建設工事着工前に受付、申請などが必要となるケースも多くなっています。家を建て始める前に、国や自治体における制度をチェックしておきましょう。
なお、注文住宅を建てて住宅ローンを利用する世帯のうち、住宅ローン減税の適用を「受けている」もしくは「受ける予定である」と答えた世帯の割合は、全体の90.5%でした。
>>参考コラム:【保存版】住宅ローン完全攻略ガイド!金利タイプやシミュレーションも
世代別にみる!家を建てるタイミングのメリット・デメリット
写真⑤ロープに吊るされたメリットとデメリット.jpg 62.02 KBここからは、家を建てるタイミングのメリット・デメリットを年代別にみてみましょう。
20代で家を建てる!メリット・デメリット
国土交通省の調査によると、新築の家を建てた方のうち「30歳未満」の方の割合は全体の11.7%でした。20代の若いうちに、家を持つことのメリット・デメリットは下記のとおりです。
メリット |
デメリット |
・定年退職前に住宅ローンが完済できて、老後の生活にゆとりはできる ・毎月の住宅ローンの返済額を抑えられる ・若いうちから快適な暮らしが手に入る |
・住宅ローンで借りられる金額が低くなりやすい ・ライフイベントに不確定要素が多く、建てた家に不都合を感じることも ・返済期間が長いと利息の合計額は増える |
住宅ローンを組み、早いうちから返済が始められるのは、20代ならではのメリットです。住宅ローンの返済期間として最も多いのは「35年以上」(68.1%)で、平均返済期間は32.7年。つまり、多くの人が30~35年で住宅ローンを返済することになります。
たとえば、25歳で家を建てた(住宅ローンを借り始めた)とすると、約55~60歳までは住宅ローンが完済できる計算になります。その点では、定年退職後など老後の生活にゆとりが生まれるでしょう。
一方、若いうちに住宅ローンを借りることになると、借入額が低くなってしまったり、返済期間が長くなりその分の利息の合計額は増えてしまったりするデメリットも。また、将来の転職や子どもの人数などライフイベントに不確定要素が多く、建てた家が「家族構成に合わない…」といった事態が発生することも考えられます。
参考元:国土交通省 住宅局|令和5年度住宅市場動向調査報告書
30代で家を建てる!メリット・デメリット
前述したとおり、最も家を建てる方が多いのは30代(全体の42.1%)。30代で家を持つことのメリット・デメリットは下記のとおりです。
メリット |
デメリット |
・頭金の準備が整っている可能性が高い ・年収や家族構成が安定して、マイホームの立地や間取りがイメージしやすい ・住宅ローンの審査が通りやすい |
・20代と比較すると住宅ローンの返済期間が短くなる ・毎月の住宅ローンの返済額が重くなる ・家を建てるまで家賃負担がある |
30代になると資金が安定しているケースが多く、20代と比べて住宅ローンにおける借入額も増やせる、頭金などの準備が整うといった可能性も高くなります。
また、結婚・子どもの誕生などのライフイベントをきっかけに「自分たちが理想とするマイホーム像」もイメージしやすくなるでしょう。一方、20代と比較すると住宅ローンの返済期間は短くなり、毎月のローン返済額も多くなってしまうケースも。家を建てるまでの家賃負担を考慮しながら、自分たちの仕事や家庭などのバランスをみてマイホーム取得を決意する方が多いようです。
40代で家を建てる!メリット・デメリット
40代で家を建てた方は、全体の22.8%でした。40代で家を持つことのメリット・デメリットは下記のとおりです。
メリット |
デメリット |
・収入や貯蓄が安定して、マイホームへの投額が増える ・頭金が出せるため借入額を抑えられる ・将来を見越した家づくりができる |
・住宅ローン返済で老後の資金に余裕がなくなる ・団体信用保険(団信)の加入を断られる場合がある→住宅ローン返済を家族が負うことになる ・子ども部屋を有効活用できる期間が短くなる |
40代は、収入や貯蓄が安定してマイホームを検討するのに十分な資金がある年代です。頭金も多く出せため、その分住宅ローンの借入額が抑えられるケースも考えられます。また、子どもがある程度成長しているケースが多いため、将来を見越した家づくりが叶います。
一方、ローン返済期間が、定年後に渡ってしまうケースもあることから「老後の資金に余裕がなくなる…」といった心配も。また、場合によっては団信に加入できないケースもあるため、事前によく確認しておきましょう。
注文住宅を建てる!決めたらやるべき4つのこと
写真⑥住宅購入までの流れ.jpg 33.96 KBでは「家を建てる」と決めたら、まず何から始めたら良いのでしょうか。ここからは、注文住宅を建てると決めた方に向けて、やるべき4つのことを解説します。
情報収集
予算を決める(資金計画)
土地探し
注文住宅を建てる多くの方は、土地探しから始めます。希望するエリアをもとに、不動産屋やハウスメーカーなどに相談しながら決めていきましょう。土地探しをするときには、インターネット上の情報だけでなく、実際の土地へ足を運び周辺状況をチェックしておくことが大切です。
また、土地探しにはかなりの時間を費やしてしまう可能性があるので、必要条件や土地探しにかける期限を決めておくとスムーズに進むでしょう。>>参考コラム:注文住宅を建てたい!土地探しに大切な3つのポイントや注意点を解説
施工会社探し
土地探しと並行して、家づくりをサポートしてもらう施工会社を決めます。「理想の家が建てられる」と感じた施工会社をいくつかピックアップして、比較検討しましょう。施工会社を選ぶときには、モデルハウスの見学をしたり住宅相談会に参加したりするのもおすすめです。気になる施工会社がみつかったら、土地探しを相談してみるのも良いでしょう。
「何から始めたらいいのかわからない」という方はプロに相談するのもおすすめ!
家づくりをスタートするにも、「何から手をつけたら良いのかわからない…」という方は、家づくりに関するさまざまな疑問をプロに相談することからスタートするのもおすすめです。
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