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注文住宅の基礎知識

木造建築は新築住宅に向いている?メリット・デメリットを徹底解説

更新日 2025.05.30 / 公開日 2025.02.04
#高耐震 #一戸建て #高断熱 #高耐久 #コスト #注文住宅 #無垢材 #新築 #マイホーム

木造建築とは、建物の柱や梁など主要な構造部分に木材を使用した建物のこと。新築住宅を建てるなら、「設計の自由度が高い、湿気がこもりにくい」などのメリットがある木造建築が良いでしょう。今回は木造建築のメリット・デメリットや、代表的な工法を解説します。マイホームをお考えの方は、家づくりの参考にしてください。

白い外壁に木目がアクセントの外観
目次

木造軸組工法(在来工法)
写真②木造軸組工法(在来工法)-min.jpg 92.43 KB

木造建築とは、文字通り木材を使用して建てられた建築物のことです。建物の柱や壁、梁などの骨格を木材で作ります。代表的な木造住宅の工法は、以下の3種類です。
木造軸組工法は、日本の伝統的な工法で「在来工法」と呼ばれることも。昔ながらの日本家屋では、ほとんどの建物でこの工法が採用されています。
木造軸組工法では、まず組み上げた土台の上に柱や梁などの骨組みを作ります。その後、筋交いという斜材や合板などの面材で補強していく工法です。適度な間隔で柱を配置する必要がありますが、次に説明するツーバイフォー工法に比べると間隔はある程度自由に決められる点が特徴のひとつです。狭い土地や変形地でも、間取りを柔軟に決められるでしょう。
北米で発展した工法で、2×4インチの断面の角材と木製のパネルを組み合わせて建てます。柱や梁で建物を支える木造軸組工法に対して、ツーバイフォー(2×4)工法は壁(面)で支えるという違いがあります。
軸組工法に比べて、ツーバイフォー工法で建てた家はリフォームの自由度が下がる可能性があるため注意が必要です。壁で建物の強度を保っているため、壁を壊して間取りを大きく変えたり、大きな窓を設置したりという工事ができない場合があります。
ラーメンとはドイツ語で、枠(フレーム)という意味。基礎の上に垂直に立てた柱に対して、水平に梁をかけてフレームだけで建物を支える工法です。間取りや天井の高さなどの自由度が高い特徴があります。ただし、施工可能な工務店が限られ、費用が非常に高くなりやすい傾向があります。軸組み工法の建物の一部をラーメン工法にする方法もあります。

マンション建設現場(鉄筋コンクリート造)
写真③マンション建設現場(鉄筋コンクリート造)-min.jpg 93.41 KB

戸建ての住宅において、木造以外の建築方法で代表的なものは以下の2種類です。
鉄骨造はS造とも呼ばれている方法で、建物の骨組みを鉄骨で作り上げる方法です。木造よりも1つの材料強度が高いことが特徴で費用は木造よりは高くなりますが、鉄筋コンクリート造よりは抑えられるでしょう。軽量鉄骨造と重量鉄骨造の2種類がありますが、住宅では「軽量鉄骨造」が主に使われます。
鉄筋コンクリート造はRC造とも呼ばれ、コンクリートの内部に鉄筋を使用する方法です。耐火性や耐水性、遮音性や気密性に優れていることが特長です。戸建ての住宅よりもマンションなど規模の大きな建物に使用されることが多いです。

>>参考コラム:新築住宅は【木造or鉄骨造】どちらを選ぶべき?メリット・デメリットを比較


家と虫眼鏡
写真①家と虫眼鏡.jpg 40.01 KB

日本では、木造建築が多く用いられています。実際に、国土交通省の建築着工統計調査報告を参考にしてみましょう。2024年の住宅における建築着工床面積を構造別に見ると、8割以上が木造住宅であるということが分かります。(ただし、この数字は集合住宅も含まれます。)

【住宅における構造別総計】
構造 建築物の数
木造 339,028棟
鉄骨鉄筋コンクリート造 224棟
鉄筋コンクリート造 8,303棟
鉄骨造 43,740棟
合計 391,295棟

※住居専用住宅を参照

参考元:国土交通省|建築着工統計調査報告 時系列一覧 ※年計 令和6年分(令和7年1月31日 更新) 【建築物】構造別 用途別
日本は国土の約7割を森林が占めており、建築に使う木材が比較的手に入りやすい環境にあったことから、木造建築の発展が進んできたといえます。さらに、日本は湿度や気温の変化が大きい気候風土を持つため、調湿性に優れた木材は昔から暮らしに適した建材として重宝されてきました。高温多湿な環境でも木材が湿度を吸収・放出し、快適な室内を保てることから、木造建築は日本の住まいづくりに深く根付いています。

実際、寺社仏閣や古民家といった伝統建築の多くは木造で建てられており、その多くが数百年の時を経ても現存しています。たとえば、法隆寺は世界最古の木造建築として知られ、日本の木造技術と木材の耐久性を象徴する存在です。こうした伝統的な木造建築は、日本の気候風土に適応しながら独自の発展を遂げ、文化的・技術的にも高く評価されています。また、現在の住宅建築にもこの伝統が息づいており、自然素材の心地よさや経年変化を楽しむ住まいづくりとして、木造は根強い人気を誇っています。


「メリット」と書かれた積み木
写真④「メリット」と書かれた積み木.jpg 36.03 KB

日本の気候風土に合った木造建築は古くから伝統建築にも多く用いられ、発展してきました。そして現代においても、木造住宅には多くの魅力があります。ここからは、新築で木造住宅を建てる際に知っておきたい主なメリットをご紹介します。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物と比較すると、材料費が安く建築費を抑えやすい特徴があります。高級な木材は建築費が上がることもありますが、軽量な木材は基礎工事の手間や使用機材が少なくて済み、人件費も削減可能です。また、鉄骨造に必要な防錆・耐火処理などの下処理が木造では簡易で済むため、トータルコストが低くなります。

国土交通省の2024年建築着工統計調査を確認してみましょう。実際、木造住宅における坪単価は約82.6万円と、1戸あたりの工事費でも他と大きな差が見られます。

【構造別一戸建て工事費予定額】
構造 一戸あたり工事費予定額 一坪あたり工事費予定額
木造 2,758万円 82.6万円/坪
鉄筋コンクリート造 5,574万円 125.6万円/坪
鉄骨造 4,302万円 115.7万円/坪


参考元:e-Stat 政府統計の総合窓口|建築着工統計調査・住宅着工統計(新築住宅)利用関係別、構造別、建て方別(住宅の工事費)/戸数、床面積、工事費予定額、1戸あたり工事費予定額、1平米あたり工事費予定額

>>参考コラム:注文住宅の相場はどのくらい?費用の内訳や予算計画を立てる際のポイントも!
木造は設計や間取りの自由度が高い点が大きなメリットといえます。特に木造軸組工法やラーメン工法では、構造的に必要な部分を除けば、希望に合わせた間取りやデザインが可能。鉄筋コンクリート造と比べても柔軟性が高く、壁の移動や空間の活用がしやすいため、将来的なリフォームやライフスタイルの変化にも対応しやすいのが魅力です。
木材は調湿性に優れているため、湿度が高い日本の気候でも快適に過ごせます。木材は湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには水分を空気中に放出し、ゆるやかに湿度を調整します。

さらに、木材は鉄骨や鉄筋コンクリートに比べると断熱性にも優れているという特徴も。木材はコンクリートや鉄より熱伝導率が低いため、室温が外の気温に影響されにくくなるのです。そのため、木造建築は夏涼しく冬暖かい空間を作るのに適しているといえます。

>>参考コラム:「夏は涼しく冬は暖かい家」って?快適な家づくりのポイント
木材は燃えやすいというイメージがあるかもしれませんが、実際は耐火性に優れている資材なのです。住宅用の木材は厚みがあり、火災時に表面が炭化することで内部まで燃えるのには時間がかかるため、燃え広がる前に避難できるでしょう。

また、木材は熱を伝えにくいため、火がまわっても構造体がすぐに変形することは無く、家の形を保ちやすいという特徴があります。一方で、鉄は熱伝導率が高く、短時間で高温になりやすいため、鉄骨が変形して建物が崩れてしまうこともあります。
「地震に強い家」というと鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物を思い浮かべる方もいるでしょう。しかし、木材は金属には無いしなやかさがあるため、地震の揺れを効果的に吸収できるという特性があるのです。

また、地震発生時は、建物の重量が重ければ重いほど揺れやすくなります。そのため、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物よりも軽量で丈夫な木造住宅は、地震に対して有利といえるでしょう。

さらに、木造の住宅は比較的軽いので、地盤への負担が少ない傾向にあります。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅は重量があるため、強い地盤でなくては建てられません。そのため、地盤改良工事の費用がかさむことがあるでしょう。

「デメリット」と書かれた積み木
写真⑤「デメリット」と書かれた積み木.jpg 35.98 KB

一方、木造建築のデメリットは以下の通りです。
シロアリは木材を好んで食べるため、正しく対策ができていないと気付かないうちに被害が大きくなってしまう可能性があります。被害によっては建物の安全性を脅かすほどの大きなダメージを負うことも珍しくありません。柱や床下などの構造部は普段見えない所なので、新築で家を建てる際に薬剤を散布するなど、対策を講じましょう。
木造建築は、家を建てる職人や施工会社によって、品質にばらつきが出るというデメリットも。木造住宅を建てる際は、現場で仕上げや細かい部分の調整を行います。そのため、手掛ける職人の熟練度や施工会社の方針によっては、理想の仕上がりと異なることもあるでしょう。新築住宅で木造建築を建てる際は、技術力が確かな施工会社を選ぶことが重要です。

R+houseネットワークの工務店では、確かな技術による丁寧な施工を行います。コストパフォーマンスの高い木造住宅を建てるなら、R+houseネットワークの工務店へ是非一度ご相談ください。
最後に、R+houseネットワークの工務店が手掛けた木造建築の施工事例をご紹介します。

海の景色が広がるリビングのピクチャーウィンドウ
写真⑥海の景色が広がるリビングのピクチャーウィンドウ.jpg 29.21 KB

島根県益田市に建てられた木造住宅。木のぬくもりがあふれるリビングには、海を一望できる大きな窓があります。また、リビングは広々としたウッドデッキに続いており、自然と調和した暮らしを叶えています。さまざまな場所から海を望めるため、仕事や家事の合間にも心を休められます。

>>施工事例:島根県益田市「海を切り取る平屋」

壁一面の大きな窓のあるLDK
写真⑦壁一面の大きな窓のあるLDK.jpg 45.66 KB

長野県小諸市に建てられた、真っ白な平屋です。LDKの一面を大きな窓にすることで、野鳥が暮らす森を家の中から楽しめます。木の無垢材で仕上げた床は、スタイリッシュなキッチンとも相性が良く、まるでホテルのような高級感がある空間に。使い勝手とデザイン性を追求した、非日常感を楽しめる家です。

>>施工事例:長野県小諸市「非日常を愉しむ美術館のような家」

ウチとソトが曖昧につながる土間リビング
写真⑧ウチとソトが曖昧につながる土間リビング.jpg 33.61 KB

長野県軽井沢町に建てられた家。土間リビングを採用し、キッチンからテラスまでを一体化させました。屋外と室内の境界を曖昧にしたことで、自然が生活の中に溶け込んでいます。また、水回りを一直線に並べて移動距離が少なくなるように配置し、家事の時短も叶えました。

>>施工事例:長野県軽井沢町「自然に溶け込む平屋」

アウトドアリビングを囲む明るいLDK
写真⑨アウトドアリビングを囲む明るいLDK.jpg 31.16 KB

埼玉県入間市に建てられた、カフェのような居心地の家です。リビングとテラスは続いており、明るい日差しと風が室内に。開放感を叶えつつ、周辺の道路や家からの視線を感じないような配慮も施されています。

>>施工事例:埼玉県入間市「アウトドアリビングを囲む家」

吹き抜けから落ちてくる光が美しい広々としたLDK
写真⑩吹き抜けから落ちてくる光が美しい広々としたLDK.jpg 23.86 KB

島根県浜田市の変形地に建てられた住宅です。隠し扉のような玄関から室内に入ると、リビングにつながる玄関土間に。家の南側には大きな吹き抜けを配置し、掃き出し窓が無くても明るい空間を確保しました。

>>施工事例:島根県浜田市「変形地に佇む、“ふつう”じゃない家」

>>参考コラム:おしゃれなデザインの注文住宅20選!センスのいい家をつくるポイントは?
>>参考コラム:建築家と注文住宅を建てる魅力とは? 3つのメリットと建築家住宅の実例
木造建築は、性能を確保しながらも費用を抑えやすいため、新築でマイホームを考えている方におすすめです。ただし、職人の腕次第で品質にバラつきが生じやすいなどのデメリットがあるため、施工会社を選ぶ際は慎重に判断をしましょう。
R+houseネットワークの工務店では、お施主様の理想の暮らしを実現する家を、建築家がデザインします。お施主様のイメージを丁寧にヒアリングしてプランを作成。また、ZEH基準を大きく上回る性能の高さも魅力です。R+houseネットワークの工務店は、北海道から沖縄まで日本全国にあるので、是非一度ご相談ください。

>>建築家と建てる注文住宅「R+house」で叶える木造建築の家!詳しくはこちら

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